いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「○×△べーす (1) ねっとりぐちゃぐちゃセルロイド」月本一(ファミ通文庫)

○×△べーす (1)ねっとりぐちゃぐちゃセルロイド (ファミ通文庫)
○×△べーす (1)ねっとりぐちゃぐちゃセルロイド (ファミ通文庫)

「練れば練るほどぐらつくセメント、略して寝癖ボーイ! カマーン!」入学式当日の河川敷で威風堂々僕に呼びかけるキャッチャー姿の男。……変態だった。白球を追う青春なんてノーサンキュー。僕はのんべんだらりとした高校生活を夢見てたのに?。その夢は一瞬にして砕け散ってしまった(完)。というわけにはいかず──。第12回えんため大賞特別賞受賞。変態と金魚の呪い?に振り回される僕と彼女とときどき野球のぬるま湯日常ラブ?コメディ開幕!


どこら辺がぬるま湯日常ラブ?コメディなんだ? 熱々のバカコメディ+スポ根ものじゃないですか。
コメディとしてはキャラで既に勝利確定。
熱血バカに、ただのバカ、オタでデブ、一部性格破綻者などなど、チームメイトにまともな人材が一人もいない(誉め言葉 メインの二人もチームメイトほどの濃さはないが、主人公は卑屈少年ながら決めるところは決めてくれるし、万能でクールかと思われたヒロインはしっかり弱いところとデレを見せてくれる。
その個性的な面々が繰り広げるやり取りは軽快かつおバカで楽しい。
で、スポ根の方はというと、そんなふざけた連中が、野球のことになるとスイッチが切り替わったようにから真剣になるので、そのギャップでやられてしまう。
スポ根としては戦術や特訓などのリアリティのある話ではないが、気迫や友情はもちろん、後半は無駄に熱い男中村を筆頭に熱(くてちょっとはずかし)い言葉を連発してくれるので燃える燃える。
好きな題材というのもあるのかもしれないけど、優秀賞よりこっちのほうが面白かった。


経験者なのに語尾しか特徴がなく一番影の薄い西尾がちょっと可哀想だったw 次は活躍の場があるかな?