いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「ココロコネクト ミチランダム」庵田定夏(ファミ通文庫)

ココロコネクト ミチランダム (ファミ通文庫)
ココロコネクト ミチランダム (ファミ通文庫)

「太一とは、付き合えません」太一は正式に伊織に告白し──玉砕した。異常な現象が起こっていても関係ないと、決死の覚悟で臨んだ想いは儚く散り、その上、重い足を引きずり向かった部室でフられた事をメンバーに知られてしまう! 部内は騒然となり、稲葉は動揺を隠せない。伊織が場を取りなそうとしたその瞬間、彼女の心と感情が響き渡り……。そして、その日を境に永瀬伊織は変わってしまった──。愛と青春の五角形【ペンタゴン】コメディ、岐路と選択の第4巻!

四回目は自分の心の中で思ったことが、メンバーの誰かにランダムで伝わってしまう『感情伝道』



今回の『感情伝道』はあまり大変さや辛さが伝わってこなかったなあ。
〈ふうせんかずら〉の出番が少なく説明不足だったのと、既に始まった状態でのスタートが失敗だったかと。前回も始まった状態からだったけど、容姿が変わった前回と見た目は変わらない今回では、インパクトと分かりやすさが違う。
と、出だしは低調だったけど、そこから先は素晴らしい俺(姫子派)得回。
伊織がメインの話ながら、青春にデレにと活躍しまくったのは姫子。
姫子がいい方向にキャラ崩壊してきている。苦しんでいる伊織には悪いと思いつつも、太一と二人になるとちょこちょこデレる様子には知的クールな姿の欠片もない。これはただの可愛い生き物です。本当にありがとうございます。
青春面、伊織との言葉でのノーガードの殴り合いでは、今まででは考えられない子供っぽいとさえ思わせる、でも熱のある罵詈雑言。あの「バーカ!」は効くわ。
硬くて強いけど脆いから、弱いけど最後まで折れないへ。まあ、好きな人がアレだから感化されるのも当然か。
身悶えるほど青臭い青春一直線な内容はいつも通りで、ニヤニヤも多数、問題も無事解決、三角関係にも一先ず決着がついて、読後感はかなりよかった。
次は短編集。伊織にちょっとうざいとまで思わせる『デレばん』の活躍もある?