いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「六百六十円の事情」入間人間(メディアワークス文庫)

六百六十円の事情 (メディアワークス文庫)
六百六十円の事情 (メディアワークス文庫)

男と女。彼氏と彼女。親と子供。先生と生徒。爺ちゃんや婆ちゃん。世の中には、いろんな人たちがいる。そこには、「ダメ人間」と「しっかり人間」なんてのも。
それぞれ“事情”を持つ彼らが描く恋愛&人生模様は、ありふれているけど、でも当人たちにとっては大切な出来事ばかりだ。そんな彼らがある日、ひとつの“糸”で結ばれる。とある掲示板に書き込まれた「カツ丼作れますか?」という一言をきっかけに。
日常系青春群像ストーリー。


あれ? これ本当に入間作品?
と思うほど癖がない文章で描かれた青春群像劇。
日々感じる漠然とした不安、焦燥感を一つのテーマにした作品でありながら、明るく楽しい雰囲気がある。
あとは話によって全然感想が違うので各章毎。



一章『While my guitar gently weeps』
内容:ヒーローに憧れるニートな彼女
いい加減な人その1。
これもある意味中二病よね。ここまでこじらせてくれればいっそ清々しい。読んでいる分には不快じゃない。傍にいたらわからんけど。
懲りずに元気でやってくれください。彼氏もそんな心境じゃないかと。
まあ、この話で一番格好いいのはおっさんだけどね!



二章『生きているだけで、恋』
内容:万引き少年と食堂少女
甘酸っぱい! 羨ましい! 
まさに青春って感じの、恋の始まりの物語。
この一話だけでも買った価値があったと思わせる満足感。
でも、こんなちょっと話しただけで気分が晴れるような気持ちいい娘そうはいないだろうなぁ。



三章『パタパタパタ』
内容:女子小学生の家出計画
男子小学生がヘタレなのはしょうがないが、この母親ダメすぎるだろう。カツ丼作れるなら他の物作ったほうが楽な気が。まあカツはスーパーのお惣菜なんだろうけど。
・・・この話はあまり感想がない。



四章『愛とか祈りとか』
内容:ニートカップ
いい加減な人その2。
あーダメだ。いい加減な人全般が嫌いなわけではないけど、このタイプはダメだ。読んでいてイライラする。もし隣にいたら張り倒したくなりそうだ。
女性の方は存在感なし。



五章『老人と家』
内容:妻を亡くし仕事も引退した老人と家出少女
爺さん青春してるなー・・・この人ある部分では理想なんだけど、老人ぽさが全然ない。
口調や考え方や深みのなさ、どこをとっても疲れている若者しか思えない。若者な作者が書いているから仕方が無いのかもしれないけど。
ちなみに私もカツ丼はそこまで好んで食べませんが。特に甘いのはダメ。



六章『Q.これはオフ会ですか? A.いいえ、カツ丼です』
内容:立派なオフ会です
封筒をどうやってカツ丼の中に入れていたかを考えると夜も眠れません。嘘だけど。
他人ばかりの中でもこんな会話が出来る二章の二人は既にバカップルなのではなかろうか。ニヤニヤ。



エピローグ
内容:みんなのその後
祝!告白決定!!
正直他はどうd(ry