いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「僕は君たちほどうまく時刻表をめくれない」豊田巧(ガガガ文庫)

僕は君たちほどうまく時刻表をめくれない (ガガガ文庫)
僕は君たちほどうまく時刻表をめくれない (ガガガ文庫)

平凡な高校生活を送る栗原駿が唯一こだわりを持っているのは、旅行先で美味しいものを食べること。夏休みは信州を巡って地元の食を堪能することに決めたが、長野新幹線で最初に下車した軽井沢駅で二人の美少女、北見美優・宮田くれあと出会うハプニング。さらにこの二人、相当、鉄道に詳しい「鉄子」なご様子。駿は謎めいた会話や、初めて耳にするアプト式やEF63形電気機関車の説明で鉄子ワールドに翻弄され始める!人生初体験の鉄オタ女子との旅はいったいどんな事態に!? 鉄道の魅力満載の青春トラベル小説誕生!


へー、ハイブリッド車両なんてあるんだー
などなど、鉄オタでなくても薀蓄小説好きとして興味を引かれる点はいくつもあったんだけど、話が面白かったかと言われると、、、う〜ん。
これ、悪いオタクの見本だよね。
ヒロイン・美優の行動は、自分の言いたいことだけ言って人の話を聞かない、相手に伝わらない自己完結、目的を告げないで自分勝手に振り回す。……最後のはオタクと関係ないか。
でもまあ、そこまでは許容できる。自分もオタクですからw
でも、他人の金をなんと思ってないのは人としてダメだ。それでいいとしてしまっている主人公にもイライラする。それ以前に序盤に乏しい財政(しかも高校生基準)って言ってるのに新幹線代まで出てくるのが不思議ではあるが。
それに地の文が微妙に読みづらい。
主人公の一人称でテンションの緩急が激しいせいなのか、改行が多すぎて作文みたいになってるせいなのか。
そんなわけで雑学以外はあまり楽しめなかった。主要キャラ2人が好きになれなかったのが大きい。