いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「僕と姉妹と幽霊の秘密」喜多南(このライトノベルがすごい!文庫)

僕と彼女と幽霊の秘密 (このライトノベルがすごい!文庫) (このライトノベルがすごい!文庫 き 2-2)
僕と彼女と幽霊の秘密 (このライトノベルがすごい!文庫) (このライトノベルがすごい!文庫 き 2-2)

二年前、目の前で発生した交通事故で親友・瑠璃を失った小谷桃果。それ以来桃果は、幽霊となった親友が常にそばにいて、自分を守ってくれている気配を感じるようになった。存在は感じるのに、目には見えない親友。彼女にもう一度会いたい、言葉を交わしたい。そんな想いを抱きながら高等部に進学した桃果は、幽霊を見ることのできる男子生徒・結城クロと出会う……。
第2回『このライトノベルがすごい!』大賞・優秀賞受賞作第2弾!


幽霊が見えるお節介高校生クロが関わる2つ目のエピソードは、引っ込み思案な眼鏡少女と彼女に憑く幽霊のお話。
但し、今回のメインヒロインは姉・緋色。
1巻からかなりツンデレのぶりを発揮してくれていた彼女だが、出番が増えて内心の描写が増えたことで可愛さ倍増。その必死さと健気な行動、本心とは正反対の素直さの欠片もない台詞、予想外の弱点と萌えポイント多数で身悶える。誤解も解けたしこの先デレもあり? 次以降が楽しみだ。
一方、生き霊ヒロイン紫音さんは……出ないのか。紫音が起き上がるのとその時のクロと姉妹の反応が楽しみだったのだけど、起きないんじゃしょうがない。
本題の優しくて切ない話としても、1巻に引き続きいい感じ。
予定調和かつ伏線が直球過ぎて先の展開が読めてしまうのが少々マイナスだが、それでも優しさに溢れた最終話+エピローグはジーンとくるものが。それと地味だが、少しずつ散りばめられている結城家の絆が分かるエピソードが切ないが心が温かくなる。
紫音復活フラグも立ったし続くでしょう。あのいい性格の娘の復活が待ち遠しい。