いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「うちのメイドは不定形2」静川龍宗、森瀬繚(スマッシュ文庫)

うちのメイドは不定形 2 (スマッシュ文庫)
うちのメイドは不定形 2 (スマッシュ文庫)

優しくて献身的で家事万能、だけど人外。不定形のメイドさん、テケリさんが新井沢トオルのもとにやってきてから一ヶ月ほど経った。
魔術師を名乗る級友のあさひ・ピーバディとその使い魔バロールは、五月の事件後も彼らの家に入りびたり、ほとんど居候状態。あさひはテケリさんと、トオルはバロールとそれぞれ交流を深め、クラスメイトを自宅に招待したりと、楽しくも奇妙な感じの日々が続いていた。
そんな日常を、一本の電話が大きく揺るがせた──
『お前の家、見張られてるぞ』
語られなかった数多くの謎が解き明かされていく中、長らく続きが待ち望まれてきた不定形メイドとご主人様の物語が今、改めて開幕!

発売延期を繰り返して実に三年ぶりとなった新刊、2巻の登場。
すでに1巻の記憶がないばかりか我が家の1巻は行方不明である。売った記憶がないから多分どこかにはあるはずなんだが見当たらん。
まあ、とりあえずテケリさんの麗しさを楽しめばいいだろうと読み始めて真っ先に飛び込んできたのは、ちびテケリさん12名による「餃子作成ミュージカル」。なにこれかわいい。めっちゃ欲しい。その後も巨大ナマズ解体ショーなんかも開催されていてテケリさんの癒し成分が満載。良き哉良き哉。
驚きという点ではあさひ。1巻では敵だったのにいつのまにやら新井沢家に居ついていることにも驚きだったが、主に主人公のトオルとあさひの二人の視点でストーリーが進むというトオルと同等かそれ以上の主役級の扱い。1巻からあさひ視点ってあったっけ?
それに予想外にも似た者同士だった二人。トオル視点でもあさひ視点でも薀蓄と小ネタいっぱいの少々理屈っぽい地の文が楽しい。
前半の日常パートはゆる〜く楽しく、後半のアクションパートはクトゥルフ神話ネタは分からないものの(母上すみません)その他の小ネタとイチャイチャも盛り沢山で、久々で前巻忘れてても面白かった。