幼なじみの先斗町未来。
ファッション誌でモデルをしつつ、学力は学年トップクラスで、しかも抜群の運動能力を誇る。そんなチートなJKだが、無くて七癖、未来は超のつく潔癖症だった。
未来の五年来の親友で俺が密かに思いを寄せる兎実さんの手帳を未来がたまたま拾ったのが発端だった。
潔癖症を発動させた未来は、兎実さんの頭をツルツルに剃ろうと…
超新感覚・学園ツルツルストーリー
金髪幼馴染みの未来と天然系？な兎実という美少女が二人も出るのに萌えはなく、主人公が幼馴染みに振り回される話なのにラブコメではない。起こる出来事は現実の範囲内ではあるが行動原理が普通じゃない。思考の連続性がないと言った方が正しいか。
“普通”への反逆。常識的な認識とのズレを楽しむものとして読んでいたが、あとがきを読む限りだと伝わらないことを前提として（主に未来の）行動の真意を読み解く作品だったのかも。
とすると、羊歯（眼鏡少女）が主人公にした質問が一つの答えような気もする。……って、羊歯ちゃん最後に何やってんの？ 行動が理知的だったあなたまで脱線するとまたこんがらがるじゃない。
結局味方は御殿場先生だけだったか。言葉の迷路のようなストーリーの中で、先生のバカ正直な熱血とおっちょこちょいは一服の清涼剤でした。そういえば突拍子もない行動で振り回してくれたヒロインよりも脇役の方が印象に残っている。不思議。
一見普通の学生生活で台詞なんかも軽いのにもかかわらず、アンニュイな空気を醸し出すという全く持ってライトノベルらしくない作品。でも、なんでもありなライトノベルという媒体だからこその作品とも言えるかも。
続刊決定済み？ 少しでも未来の行動の真意が明るみになるのか、はたまた更なる不思議ワールドが展開されるのか。興味は尽きないが、それよりガバディはどうなった？
NMG文庫を読むのはまだ２冊目だけど、全部カバー裏に絵が入ってるのかな？
変なとこに金掛けないで１０円２０円安くした方が……。
