いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



旅のお供

昨日読んだ本の短い感想。



「欠陥妖怪住宅」はむばね(徳間文庫)
欠陥妖怪住宅 (徳間文庫)
欠陥妖怪住宅 (徳間文庫)


底抜けに明るくて最後にちょっとほろっとくるコメディ。=いつものはむばね作品。
会話のテンポとノリの軽さが心地いい。どのキャラもいい性格してて面白いが、泳げない事よりも端麗な容姿に似合わない残念さが欠点な人魚ミィがお気に入り。
作者と絵師から察するに徳間デュアル文庫で刊行予定だったものを救済したのかな?





「書店員の恋」梅田みか(日経文芸文庫)
書店員の恋 (日経文芸文庫)
書店員の恋 (日経文芸文庫)


愛かお金か、ある種究極の選択を真面目に考える恋愛小説。
主人公の翔子とは性別は違えど価値観が近かったので感情移入しやすかった。特に友人達やいとこの恋愛観に共感できない葛藤には共感。但し、ラブストーリーとして読むと甘さが足りない。
それにしてもこの作品がまだ5年前の話とは。ケータイ小説はおろかそれを読んでいた携帯ですらすでに少数派と言う現実に時代の流れの速さを感じる。





「花咲小路四丁目の聖人」小路幸也(ポプラ文庫)
([し]4-4)花咲小路四丁目の聖人 (ポプラ文庫 日本文学)
花咲小路四丁目の聖人 (ポプラ文庫 日本文学)


帯を見て元怪盗の老紳士がご町内の小事件を解決する日常ミステリなのかと思って購入。
が、蓋を開けてみれば予想外に規模の大きい話で面食らった。……って、あらすじにエンターテインメントってあるじゃない。あらすじは大事だ。
仕掛けが大規模で映像映えはしそうだなとは思ったが、話としては謎のまま残るものとネタ晴らしするもののバランスが悪い気が。読後感があまりスッキリしない。