いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「グラウスタンディア皇国物語1」内堀優一(HJ文庫)

グラウスタンディア皇国物語1 (HJ文庫)
グラウスタンディア皇国物語1 (HJ文庫)

五年前、隣国リジアとの大戦を終結させた七人の英雄――《皇国七聖》。その一人である双剣使いの青年軍師クロムは、主たる姫君ユースティナとの誓いを守り、再び開戦が迫った皇国の切り札として戦場の最前線へ舞い戻る! 武力と知略の両面で卓越した才能を発揮し、絶望的な戦況さえも鮮やかに覆す英雄軍師の活躍を描いたファンタジー戦記、開幕!!


飄々とした性格の少年軍師が活躍するファンタジー戦記。
特徴は三つ。戦記、ファンタジーライトノベルらしさ。
戦記としては、弱い手札でも戦術だけで戦況をひっくり返すようなタイプではなく、手元にあるジョーカーをいかに上手く使うかが見所になりそう。今回は1巻ということもありジョーカー一名の俺TUEEEで圧勝だったので、戦況が激しくなってきてからどんな奇策を見せてくれるかが楽しみ。
ファンタジー要素は、少々の魔法と神々の存在。リュリュという主人公の妹(仮)の謎が多き存在で色々な伏線が貼られているので、彼女の素性が明らかになるにつれて世界の理も明らかになっていきそうな気配。
そして忘れちゃいけないのはライトノベルらしさ。
戦乱目前の重苦しい空気に神々が住まう(らしい)世界観、最近では珍しい黒多めのシックな挿絵と重厚な雰囲気を醸し出しそうなところに出くるエロ本の存在感w
それに主人公を筆頭にキャラクターの口調の軽さも手伝って、軽く読めるテイストになっている。
1巻ということでキャラ紹介や舞台説明が多かったが、戦記としてもファンタジーとしても面白くなりそうな要素がいくつもあるので今後が楽しみ。また、すでにハーレムの気があるのでヒロイン争いにも注目。