いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「妖怪青春白書 ―雪雄くんと薫子さん―」沖田雅(電撃文庫)

妖怪青春白書 ―雪雄くんと薫子さん― (電撃文庫)
妖怪青春白書 ―雪雄くんと薫子さん― (電撃文庫)

人間が妖怪化するという、そんな現代――元は完全無欠なイケメン男子→でも、今はモフモフな雪男になってしまった雪雄くん。その容姿から、どれだけかっこいい言動をしてもコミカルになってしまうことが彼の悩み。
そして、昔は品行方正な清純派美少女→でも、今は下ネタ大好きなビッチ可愛い蛇女になってしまった薫子さん。雪雄くんのことが大好きな彼女は、雪雄くんをいじるのが生き甲斐。精神的にも、モフる的にも、そして性的な意味でも!?
そんな二人の微笑ましい下ネタな日常をつづる、純で不純な妖怪同棲ラブコメ

もげろ



……いやね、本編中で言えって言うから。
まあ、ピロートーク(ハイテンション)から始まる作品だからある程度のことは言われても仕方がないねw
さて、その内容は、
妖怪全員に妖怪の血が混じっている人類皆妖怪な世界観で繰り広げられるのは、アクションでもホラーでもなく、バカップルの春休みの一日。本当にただそれだけ。ちょっとしたサプライズはあっても事件は無ければ妖怪要素も日々の生活での身体的な面倒事くらいしか出てこない。
そんな妖怪意味あったのか?と思わずにはいられないがっつり日常系の物語の特徴は二つ。
一つは下ネタ。スタートからフルスロットルの薫子に思わずツッコむ雪雄の構図でテンポは最高。品性は最低w 会話文と会話してしまう独特な地の文も健在。
もう一つは幸せオーラ全開なこと。ご馳走様しか言葉が出てこないラブラブっぷりに食傷気味になる可能性も。
下ネタ満載のおバカ会話を楽しみつつ、爆発しろと憤慨するか幸せをちょっとおすそ分けしてもらうかは読み手の気の持ちようだろう。私はどちらかと言えばお裾分けの方かな。まあ、ここまでお互いがお互いしか見えていないと、生温かい目で見守るしかないよね。
続くかどうかは売上次第だそうで。それよかあとがきの最後の一文の方が気になるんだが。