いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「白き煌王姫と異能魔導小隊1」桐生恭丞(オーバーラップ文庫)

白き煌王姫と異能魔導小隊<チート・フォース> 1 (オーバーラップ文庫)
白き煌王姫と異能魔導小隊<チート・フォース> 1 (オーバーラップ文庫)

「"魔導"が使えなくったって俺には俺の戦い方がある!!」
煌王教会が絶対的権力を握る世界。そこでは災害獣と呼ばれるモンスターたちが人々の生活を脅かしていた。
主人公のエイルは災害獣の駆除を生業にする平凡なハンター。”魔導が使えないこと”と”異常なまでの幸運の持ち主”であることを除けば――。
そしてエイルのハンターライフは、魔導小隊所属のアリーシアの裸を目撃してしまった瞬間から一変。魔導が使えないのに魔導小隊の隊長に任命されてしまう!? しかも、そこは一癖も二癖もある連中ばかり。美少女隊員たちと無能な主人公との絆が生み出すタクティカルファンタジー、開幕!
「ハ、ハーレムちゃうわ…こいつらは最高の仲間たちだ!」

オーバーラップ文庫キックオフ賞<銀賞>受賞作



なんだか懐かしい。悪く言うと古臭い。
この常時ハイテンションにラッキースケベのオンパレードは90〜00年代のライトノベルやアニメを思い出す。
その古臭さは、設定やストーリーからも来ている。
魔法ありモンスターありで絶対権力の教会がラスボスという世界観を筆頭に、ヒロインたちの性格や容姿、大ピンチからの主人公覚醒という王道展開。どこをとってもどこかで読んだことあるような感じがする。王道が悪いとは言わないが、どこかしら個性を出してくれないと面白いものにはならない。
あまりにも先が見え見えなストーリーやバトルよりは、ラブコメパートの方がなんぼか楽しめる。一番最後に全くの予想外の人がテンパってくれたりするし。
文章も問題なく(会話の割合の多くて読みやすい)どこが悪いというのは無いのだが、逆にどこが良いというのもない。「ああ、昔はよくこういうのあったよね」という感想しか出てこない作品だった。