いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「フルメタル・パニック! アナザー7」大黒尚人(富士見ファンタジア文庫)

フルメタル・パニック! アナザー7 (富士見ファンタジア文庫)
フルメタル・パニック!  アナザー7 (富士見ファンタジア文庫)

カルパチアの戦闘で旭を撃ち、その引き金の重さに苦悩する達哉。アデリーナやクララ、ユースフたちD.O.M.S.の仲間も、今はそんな彼を見守ることしかできない。
そして最愛の弟を失った菊乃もまた、孤独の中で自身の弱さと脆さと向き合っていた。
だがそんな少年たちおをよそに、世界は危険な方向へと動き始めていた。中央アジアの紛争で投入された無人AS〈ケントゥリア〉の存在は、米ロ両大国の均衡すら揺るがそうとする。
激動の予兆の中、D.O.M.S.が得た新たな力とは?
不撓不屈のSFミリタリーアクション、一意専心!!


達哉の“初体験”の尾を引きずるかと思いきや、達哉よりも女性陣が目立つ滑り出しでかなり穏やかなスタート。女性陣のショッピングなんてラブコメみたいなイベントも。
ここでリーナが久しぶりにライトノベルのヒロインらしい姿を見せてくれたのだけど……やっぱり菊乃さんに持っていかれてしまうのね。
前巻で一緒に帰ってきたところからなんとなくそんな気はしてたけど、本当に仲間になってしまうとは。もうデレ一直線だね。最後に戦うのも菊乃のような気もするけど、そこまでは頼もしい仲間になりそう。それに色々な面でリーナを刺激してくれそうなのもいい感じ。
そんな女性陣の変化も大きかったが、それよりも印象的なのが、
達哉強っ!
文字通り一皮剥けた達哉の成長が著しい。ド迫力の戦闘シーンに熱くなりつつ、リーナと菊乃を圧倒した相手に予想の遥か上の戦いっぷりに度肝を抜かれた。流石に変わりすぎかとも思ったが、もうすぐ佳境と言うからにはこのくらいやってもらわないと困るのか。その成長に自分に自分でビックリしている様子だったが、天狗になる気配はなかったので今後も頼もしい。
役者の準備も揃ってきて、舞台=フルメタらしく世界情勢も緊迫度を増してきて、どんどん面白くなってきた。今後も目が離せない。



巻末設定画なんで一号機改なのよ。ここは4号機でしょう。作中で散々な言われようで、どんなのか気になってたのに!