いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「氷結鏡界のエデン12 浮遊大陸―オービエ・クレア―」細音啓(富士見ファンタジア文庫)

氷結鏡界のエデン12 浮遊大陸-オービエ・クレア- (富士見ファンタジア文庫)
氷結鏡界のエデン12  浮遊大陸-オービエ・クレア- (富士見ファンタジア文庫)

氷結結界が音を立ててきしむ。結界のカギを異篇卿イグニドに奪われ、幽幻種侵攻は時間の問題だった。皇姫サラが下した決断、それは精鋭による異篇卿追撃戦と、護士たちの総力を挙げて浮遊大陸防衛線。サラに率いられ、巫女、千年獅、そしてシェルティス、ユミィがイグニドを追う。だが“楽園幻想”を成就させんとする異篇卿が、真の力を解放し、行く手を阻む。
「……レオンは一番強いから。誰にも負けない……から」
穢歌の庭で対峙する、千年獅レオンと異篇卿アルマデル。一方、浮遊大陸でも天結宮戦力と幽幻種の激戦が幕を開けて――
氷結結界か楽園幻想か。重層世界ファンタジー、最終局面!

ヴァイエルさんかっけー。まるで主人公のようだ。
感想おしまい。


進まねえ。400ページ以上あるのに進まねえ。
100ページくらいでそんな予感はしていたが*1、ここまでメインのストーリーが進まないとは。
どうも今回は、そのメインの話を最後にじっくりやるために、それ以外エピソードをまとめて片付ける回だったみたいだ。サブキャラを丁寧に扱ってくれるのは悪いこととは思わないが、ここまでメインが蔑ろだと停滞感と蛇足感がある。それにシェルティスもユミィも活躍がないと盛り上がりもイマイチ。
いや、盛り上がらなかったのは異篇卿たちのせいもあるか。
いざが面と向かって戦ってみたら弱くて拍子抜け。足止めが目的だから勝敗に意味はないのかもしれないけど、それにしても。これまで天結宮や統制庁より一歩二歩先を進み、戦闘でも強そうな描写もされてきたのに全敗って(^^;
特定のサブキャラに強い思い入れのある人でない限りは、今回は完全に繋ぎの回。肝心なのは次だ次。
イグニドとユミィの誕生秘話から始まり(多分)、どちらも相手のために自分を犠牲にしそうなシェルティスとイグニド/ユミィの行く末が決まるクライマックスへと至る最終巻に思いを馳せよう。

*1:予感がして途中で後回しにした結果、一ヶ月半も放置してしまったんですがね(ノ∀`)