いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「ものぐさ寝猫と怠惰な探偵帖」舞阪洸(ファミ通文庫)

ものぐさ寝猫の怠惰な探偵帖 (ファミ通文庫)
ものぐさ寝猫の怠惰な探偵帖 (ファミ通文庫)

明治維新はなく、江戸幕府が存続した世界で、時は流れて21世紀――。女性でありながらも戦国最強と謳われた抜刀術の使い手、夜見坂寝猫は斬り合いが大好き。護衛の仕事で、ついつい襲撃者を斬り過ぎて武士免許の停止&探偵事務所での社会奉仕を命じられた! 斬ること以外に興味はナシ、いっそモラトリアムとして遊び倒そうと考える寝猫だったが、弟弟子の愛市一也が依頼人を連れてきて……。凄腕だけど、どうにも腰が重い寝猫は、ホントに社会の役に立てるのか!?


舞阪先生の『サムライガード』(GA文庫)のようなおバカな会話劇+剣戟アクションがまた読みたい。でも、女主人公のようだから『真・サムライガード』のようなただの無法地帯になっていないか不安だ。なんて思いながら購入。
結果は会話に関しては概ね予想通りで概ね満足。アクションは物足りない。後者は免停だからね、仕方ないね。
ちょっと意外だったのが、冒頭〜第一話その一までその剣の腕とダメ人間ぶりを遺憾なく発揮する主人公の寝猫がツッコミ役だったこと。そればかりか、貞操観念や社会常識に関してもまともな考え方を持っていて、怠惰なこと以外は割と常識人。そういえば弟弟子の一也はもっとまともだ。天心無明流って性格破綻者じゃなくても習得できたんですね!(おい
代わりにボケ役を務めるのがお金の持ちのお嬢様。のメイドの弥茂祢。……お嬢様の要らない子っぷりがもうね;;
脱線に次ぐ脱線、自分の主人も弄り倒すふてぶてしさ。人を小馬鹿にしながらも不快の一歩手前で止めるバランス感覚はお見事。しかしこの喋り方、もしや愛kあ、胸が……別人だな、うん。
え?探偵業? そんなものはなかった。
次はアクションが増える為にもきつめの依頼があるといいな。