いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「星刻の竜騎士 XVI」瑞智士記(MF文庫J)

星刻の竜騎士XVI (MF文庫J)
星刻の竜騎士XVI (MF文庫J)

エスパーダ聖庁の危機を救ったアッシュ。だが、その傷跡は深く、シェブロン王国で療養生活を続けていた。久しぶりの休息を味わうアッシュ達だったが、ゼファロス帝国で革命が勃発! 革命の指導者は七翼将・アンネゲルトであった。一方、帝国の第五皇女であるルクレツィアは革命派の襲撃を逃れ、ゼノグラヴィア山脈に潜伏。山岳民族タンタロス族の援護を受けながら、雌伏のときを過ごしていた。だが、アンネゲルトの魔手はタンタロス族にも及び……ルクレツィアの命運は、ひとりの少女に託される。美少女ドラゴンが歴史を刻む本格ファンタジー! 繋がりの絆が奇跡を生む。

触手さんがいない……だと!?
魔薬やら調教やら同人誌的エロ展開はしっかり用意されていたけど、主役の不在の穴は大きい。有るべきものが無いとどうにもしっくりこない。何か一味足りない。204頁の謎の蛇はささやかな抵抗ですか?w


さて、ストーリーの方は、
一先ず危機は去ってアッシュたちは日常に戻ろうとするも、早速のゼファロス帝国での革命勃発で引き続きシリアス。前回の続きの色が濃い。この巻から新章って言ってなかった? まあいっか。
それはともかく、今回は久々の攻勢。遭遇は偶発的ではあるけれど、大勢ではやられっぱなしだったアッシュたちの久々の反撃らしい反撃に胸が空く思い。
その後には歴史的瞬間も用意されていて、シリーズでも有数の盛り上がりになる……はずだったんだけどなあ。
なんでこんなに駆け足なのよ。凄く淡泊。アーニャの大出世も突然すぎて「へ?」って間の抜けた感じになっちゃってるし。
こうしてみると15巻の謎演出は本当に要らなかった。この巻のクライマックスの為に二巻かけて欲しかった。
ここのところ、話を大きくし過ぎて収集がつかなくなってきているような気がしてならない。