いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「マグダラで眠れ VI」支倉凍砂(電撃文庫)

マグダラで眠れ (6) (電撃文庫)
マグダラで眠れ (6) (電撃文庫)

古代の民の謎を追い、異端審問官アブレアの足跡を辿るクースラたち。一行は、天使が降臨し、金銀を生み出す灰を授けたという伝説の残る町ヤーゾンを訪れた。
町の教会でアブレアの署名を見つけたクースラは、町に語り継がれる伝説が真実であると確信を得る。
さらにクースラは、調査のため立ち寄った薬種商の娘ヘレナから、ガラス職人たちが伝説を紐解く手がかりを握っていることを聞き出す。だが同時に、町を取り巻くガラス職人たちと町の間の確執をも知ることとなるのだった――。
かつて天使に作られた町で、眠らない錬金術師が恋に奔走する。本格ファンタジー、シリーズ第6弾!


古代の民の手掛りを追って異教徒の国の町ヤーゾンへ。新天地で腰を据える気はあるのに、段々その気配がなくなっていくな。まあ、歩みが止まってしまうと終わってしまうんだろうが。
さて今回は、クースラ一行にこれまでの様な大きな危機が迫ってこなかったので、割とまったりムード。その所為かどこかドラクエのお使いクエスト風味。
と来れば、二人はここぞとばかりにイチャイty……あれ?
クースラがさらにヘタレてる!?
まるで初恋で自分の心境に戸惑う男の子みたいじゃないか。そりゃウェランドにはからかわれ続け、イリーネに散々説教されるわ。フェネシスにも度々やり返されてるし。成長著しいフェネシスと反比例するかのように、クースラが可愛くなっていく。いいのか? これで
でも、だからこそ今までなら関係ないと切り捨てていたような人たちにも、手を差し伸べる心境にもなったんだろう。
どこか自分たちと重なる硝子職人と薬種商の娘の恋を見たクースラに今後変化を期待していいんだろうか。……すぐには無理か。なにせ今回、丸々一冊かけて「その服似合ってる」って言えるようになっただけだからなあw 
イチャイチャ自体はは少なかったけれど、甘さは十分に感じられる話で良かった。