いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「絶対城先輩の妖怪学講座 五」峰守ひろかず(メディアワークス文庫)

絶対城先輩の妖怪学講座 五 (メディアワークス文庫)
絶対城先輩の妖怪学講座 五 (メディアワークス文庫)

古い知り合いに年始の挨拶をするという絶対城に連れられ、礼音は人里離れた屋敷を訪れる。妖怪談義に華が咲く絶対城と、家の主の和風美女・櫻城紫。二人の会話に疎外感を覚えた礼音は、近所の川辺へと飛び出してしまう。
一人気持ちを落ち着ける礼音に声をかけてきたのは、不思議な雰囲気の少年シアン。彼は大学に戻ってからも度々礼音の前に現れるようになる。
その頃、シアンがいた川に再開発の計画が持ち上がり、紫の周囲に不審な噂が出始めるのだった――。


いつのまにやら5巻に到達していた本シリーズ、今回の題材は河童。
全然知らないものを学ぶのも面白いが、少しでも知っているものの方が興味が湧くもので、絶対城のいつもの解説&妙な説得力のある考察がより楽しく読めた。それに全然違う事件でポロっとでた一言から、最後の結論に繋げていく解法は相変わらず見事の一言。
と、メインの妖怪学も変わらず面白かったのだけど、それよりも大きく目立っていたのが二人の関係。
最近、随分といい雰囲気になってきたお二人さんの近くに現れた二人の新キャラは、絶対城が年始の挨拶に行ったのは妙齢の和服美人、一方で礼音に近づく色白美少年。これは少女漫画でよく見る構図ですね。ここにきて嫉妬で自分の気持ちを再認識させるとは、綺麗に段階踏んでるなあ。
あっちもこっちもヤキモチの応酬でニヤニヤの連発。そして最後は「ご馳走様」な展開へ。って、まるで恋愛小説じゃないか!いいぞもっとやれ あの間で平然とニコニコしているだけでなく、ケンカの仲裁までやってのける杵松さんの精神力には感服です。
今回も面白かった。予想以上の甘味の量だったけどw



……あれ? 結局、クリスマスプレゼントの詳細はお預けかい!