いつも月夜に本と酒

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「RELIC 遺存種博物論」曽我部浩人(講談社ラノベ文庫)

RELIC 遺存種博物論 (講談社ラノベ文庫)
RELIC 遺存種博物論 (講談社ラノベ文庫)

仙人、魔女、錬金術師、妖怪、魔物、忍者、陰陽師……かつて隆盛を極めたが現在絶滅寸前の彼ら《遺存種(レリック)》――そのひとり山峰大央。平凡な頭脳に非凡な身体能力そして「何でもシンプル」を信条とする高校生で、《天狗》の末裔でもある。ある日彼が助ける羽目になった少女・円。実は遺存種たる《魔女》の最後の一人だという。実は大央の住む湘南の街に来た円の目的は、そこに眠る神話的遺跡・《世界樹》の調査であった。意気投合し行動を共にする二人だが、やがて見えない敵の妨害を受け始める。遂には幼馴染みの少女・尤真に何者かの魔の手が及び、大央と円は彼女を救うため未知なる戦いに巻き込まれてしまうが……!? 博物論的オリエンタルファンタジー登場!

イチャラブと聞いて。



タイトル通り?にキャラクターがRELIC(遺物)だった。
主人公の大央は、キャラクターデザインから昭和のジャンプ主人公みたいだったが、中身もそのまんま。マッチョでヘタレの意味ではなく女の子に弱い主人公っていつの時代だ!w
ヒロイン・円の方は容姿こそロリ巨乳眼鏡と古い感じはしないものの、強いヒロインが多い昨今では珍しく普通にお姫様ポディションに収まれる弱いヒロイン。まあ、個人的には円の魅力は説明癖だと思っているけど。
そんな昭和臭の濃い主人公とヒロインに、ブラコン義姉を加えたラブコメは、一切甘さを控えることなくあっちでイチャイチャこっちでイチャイチャ……大変美味しゅうございました。
他の要素は、うーん。
博物論的オリエンタルファンタジーの名どおりの内容で面白い設定だとは思うのだけど、説明下手であまり生かされている感じはしない。嫁の説明台詞は饒舌なのに、地の文の説明は微妙に片言っぽいのが謎。また、バトルは大央による俺TUEEEものなのだけど、こちらも状況描写がイマイチ。
どちらも一文の短さと無駄に多い改行の所為ではないかと。物事を丁寧に一個一個説明されると、流れが悪くてちょっと読みづらい。
それでも、一番読みたかったイチャラブが読めたので概ね満足。