桜舞い散る新学期、入学の季節――。これを勢力拡大の好機と見た領家は、新メンバーをオルグするべく新入生歓迎会に乱入して勧誘演説を強行する。
「学生注目!!我々は反恋愛主義青年同盟部である! 高校に入ったら彼氏・彼女をつくり青春を謳歌しよう――そんな愚かな夢はきっぱりと捨てよ!」
そして現れた入部希望者はまさかの美少女新入生・天沼皐。入部早々なぜか高砂に急接近する様子に領家のやきもきは爆発寸前で？
「領家、待ってくれ!」
「話すことなど、何もない!」
悪の根源はいつでも恋愛! リア充爆発アンチラブコメ、怒涛の第3弾登場!
「リア充爆発しろ！」を声高々に叫ぶ物語、第三弾。前回同様、非恋愛を力強く謳いながら力強くラブコメしてた。
しかも今回は新入生女子・天沼の登場で高砂と領家の恋愛重視。ここまで言動が矛盾しているといっそ清々しいｗ
その新キャラ、天沼ちゃんは美少女ながらライバルではなく引っ掻き回し役。彼女のイタズラ心から領家が勘違いして喧嘩になるベタベタな展開だが、今時珍しいピュアで清楚なヒロインにはこれがドンピシャ。主人公・高砂視点から見える怒っている姿と、仲間の口から伝えられるしおらしい姿のギャップが実に可愛らしい。
でも、今回良かったのはヒロインだけじゃない。主人公もやってくれた。
お得意の長台詞をこうやって使ってきたか！
２ページ強にわたる長い告白は、ベタ惚れの心情を垂れ流すだけでキモいって言われてもしょうがない内容だったが、これが不思議と胸を打つ。想いの強さだけは十二分に伝わってくるのと、話のまとまりの無さが何と言うが生っぽくて素敵。……全く、完全無欠の相思相愛でそこらの有象無象カップルよりもよっぽど幸せオーラ振りまいてるじゃないか。爆発しろ！（御馳走様）
今回も面白かった。ただこの終わり方、どうみても打ち切りエンドだよなあ……。今年自分が読んだ中では一番のラブコメだと思っているので、なんとか続いてほしいが。
