いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「ソードアート・オンライン プログレッシブ4」川原礫(電撃文庫)

ソードアート・オンライン プログレッシブ (4) (電撃文庫)
ソードアート・オンライン プログレッシブ (4) (電撃文庫)

デスゲーム“ソードアート・オンライン”に閉じ込められて二ヶ月弱。攻略の最前線であるキリトとアスナは第五層へと到達していた。迷路のような街並みと極端に森や川などの自然が少ないこの“遺跡”エリアで、二人はゲームの醍醐味でもある“遺物拾い”をこなし、アイテムやコル(お金)を稼いでいく。そしてキリトは街の地下墓地で発生する小規模な“クエスト”を提案する。アスナも賛同するが、それが彼女の不幸の始まりだった。そのクエストには、彼女がもっとも苦手とするモンスターが登場するからだ。そう、墓地といえば――。果たして、アスナは恐怖心を克服し、第五層を攻略できるのか……?


あまりの違和感に一旦中断してしまった。
キリトの覚悟のし具合もアスナさんのデレ具合も74層のようだった。
二人の仲睦まじい様子を読むのは大好きだけれども、あれは過去の辛く苦い経験が積み重なってから見つけた安息の場だと思っているので、5層の二人にやられるとコレジャナイ感がハンパない。
プログレッシブ本編とは別のストーリー、パラレルワールドとでも思って読めばいいとは思うのだけど、そう簡単に割り切れるものでもないよなあ。
それと今回はラフコフ創成期の話がメインで、これまでプログレッシブのメインストーリーを担ってきたエルフのクエストから離れてしまったのも大きい。
話が途切れてしまった肩透かし感と、あまり興味の湧かない人たち(ボスには興味津々だけど顔見せだけだった)の話で、自分の中で全然盛り上がらなかった。PK等の問題ははSAOはもちろんMMORPGの物語を書く上で外せない要素だとは思うけど、重要性と好き嫌いは別の話なんでね。
読みどころとしては、アルゴがクローズアップされたところと、小規模パーティで臨んだ『ワンダと巨像』のようなボス戦くらいか。
SAOシリーズの中で最も楽しめなかった巻だった。