東京下町にひっそりとある、居酒屋「ぼったくり」。名に似合わずお得なその店には、旨い酒と美味しい料理、そして今時珍しい義理人情がある――
旨いものと人々のふれあいを描いた短編連作小説、待望の第5巻!
全国の銘酒情報、簡単なつまみの作り方も満載!
下町の憩いの居酒屋ぼったくりの物語、第５弾。
美味い酒を飲んで美味い肴を突きつつ、ご近所家族のちょっとしたトラブルや地元で持ち上がっている小さな問題を話し合うお馴染みのスタイルはいつも通り。でも今回ちょっと違った点が一つ。店主・美音さん自身の話題が多かったこと。
いやー出てくる出てくる、自称黒歴史な酒豪武勇伝。酒豪＋天然のコンボによる危機回避能力の高さに笑い半分呆れ半分。ガードを堅くする気がないのに堅いって難攻不落じゃないですか。これは要さん大変だ。というか、実際に今回大変なご苦労をされていたわけですがｗ 要さんも肉食系なんだか純情なんだか。
二人の話題以外で印象に残ったのはお墓の話。
両親がそれなりにいい歳になってきているので、考えなければならないとは思っていてもなかなかね。色々な考え方が出て来ていて参考になった。
最もそそられた料理は、新生姜と枝豆の炊き込みご飯かな。ただこれに限らず今回は作中の季節が晩夏から秋だったので、食材的に冬から春な今と合わないのが痛い。旬じゃないと高い上に味もイマイチになるのがネックだね。
今回もほっこり出来る話ありニヤニヤ出来る話もありで面白かった。
