いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「魔導書作家になろう!3 >ならば魔王の誘いに乗っちゃいますか?(はい/いいえ)」岬鷺宮(電撃文庫)

魔導書作家になろう! (3) >それでもみんなで世界を救いますか?(はい/いいえ) (電撃文庫)
魔導書作家になろう! (3) >それでもみんなで世界を救いますか?(はい/いいえ) (電撃文庫)

読めば魔術が使える『魔導書』が普及しはじめた時代。元勇者な美少女担当編集・ルビと今日も魔導書執筆生活を送っていた、新人魔導書作家な俺に、とんでもない事実が突き付けられた。
――ついに、世界の終わりが訪れた。
いやいやいや、ちょっと待ってくださいよ。確かに最近世界中でやたらモンスターが発生しててヘンだなとは思ってたけど……それ、さすがに急すぎない?
しかも、その原因が「魔導書」で、世界を救うことができるのは元勇者な編集と元魔王な大魔導書作家と……え、俺ですか!? ちょっと待って!
……ってわけにもいかないか。ただの魔導書作家な俺だけど、君と一緒に世界だって救ってやる!

早くも最終巻。



ラストエピソードは一気にスケールアップして地類滅亡の危機。
1巻ではそこらのダンジョンに行くにも腰が引けていたアジロがこんなに立派になって。ヘタレだった主人公が元々優秀なヒロインに追い付いてハッピーエンド。とてもいい気分だ。全3巻で成長も早いし出来過ぎな感はなくもないけど、物語もキャラクターも素直なものだから不思議と嫌味なく受け入れられる。
それにしてもラブコメはどこまでもド直球だな! でもそれが良い。最後まで健全で爽やかなラブコメを貫いてくれたお二人さんに祝福を。
ま、相変わらず魔導書周りだけは設定が詰め甘いのはご愛嬌ってことで。切羽詰まっているのに挿絵は要らなくね?と、ツッコんではいけないw
変に凝ったことをせず、それでいてベタなのに飽きを感じさせない、「普通に面白い」と言える最近では貴重な作品だった。そんな素直に楽しめるシリーズだったので、これで終わりなのは少しもったいない気もするけど、どう見ても相思相愛な二人を現状維持のまま引っ張るとどうしても間延びするから、スパッと綺麗に終わるのはそれはそれでいいのかも。