いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



読書in新幹線

葉桜 (集英社文庫)
葉桜 (集英社文庫)


かなり久々に読んだ橋本紡作品。前と変わらず切なくも美しい透明感のある物語で良かった。
ただ、読んでいると情緒不安定になる文章だな、とも。前はこの危うさが美しいと思っていたのだけど、この作品では不安になる文章という印象の方が強かった。主人公の性格が真面目過ぎたのか、自分が年を取って感じ方が変わったのか……。






星間商事株式会社社史編纂室 (ちくま文庫)
星間商事株式会社社史編纂室 (ちくま文庫)


作中作のBL作品が堂々と載ってて吹きそうになったw 周りに変な目で見られるところだったぜ。一般小説でもこんなことする人いるんだ。
お茶目で濃い同僚たちに、結婚適齢期を超えそうな女性の葛藤。趣味の要素に(割とガチなBL)、バブル時代の会社の闇を暴く冒険要素。いろいろごちゃまぜなのにちゃんと一作品としても面白いエンターテイメント作品だった。






風が強く吹いている (新潮文庫)
風が強く吹いている (新潮文庫)


駅伝の話なのにその駅伝の部分にツッコミどころ満載で、登場人物たちの個性でもってるキャラ小説だなと、割と後半まで思っていた。それが駅伝本番が始まったら、突然最高のスポ根青春小説に化けた。それまでの努力と苦労とそれぞれの人生がどっと押し寄せてきて涙腺を刺激されまくる。途中まで完全に侮ってました、ごめんなさい。