いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「生ポアニキ パンプアップ」アサウラ(オーバーラップ文庫)

生ポアニキ パンプアップ (オーバーラップ文庫)
生ポアニキ パンプアップ (オーバーラップ文庫)

ユリが好きだという気持ちを抱えながら、相変わらずマッチョなアニキとの健全な二人暮らしを続けるユースケの元に、さらに妹系美少女が給付されてくる。そしてユリの前にも、100万人超のフォロワーを有する人気動画配信者ジュンイチが現れ、彼女に一目惚れをしたと告げる。
「君は彼女にとって相応しい男なのか?」ジュンイチに問われ言葉を失うユースケ。恋愛生活保護の解消とユリへの想いを賭けた「男勝負」が幕を開ける! 本当の男らしさとは、人を愛するということは――? 全ての答えは筋トレの先にある!
更にタフでホットになったハイテンション・マッスル・ラブコメ、待望の第2巻!!

二年ぶり、まさかの続刊。



表紙をめくるとマッチョの股間から美少女二人が顔を出してピースしている美しくも前衛的な空間が広がっていた……。
アニキお帰りなさい!
二年経っていてもその圧倒的な存在感やオーラは全く色あせていなかった。なんかもう、出てきただけで笑ってしまう。相変わらず存在がズルいw
今回は敵役として有名ユー○ューバ()か有名ニ○生主()かという大変いけ好かないイケメン野郎が出て来て、ユリやユースケを極めて不愉快に焚き付けていくのだけど、その後にアニキが出てくるとその不愉快さがどこかに吹き飛んでしまう。2話から3話の流れとかもうね。あんなにイラッとしたのにその後にあれだもの。笑うしかないじゃない。しかし、あれだけ考え方が違うのにアニキは九郎氏の何を信用してユースケを預けたんだろう? 3話が最もバカらしくて最も笑えたところだからいいけどさ。
そんなアニキの括約活躍でモヤモヤを抱えたまま読まずに済むのはありがたい反面、敵役の影があまりに薄くなってしまって「こいつ出た意味ある?」と思うところも。まあユースケがユリに漢を見せる舞台を作ってくれて、なんだかんだでユリが最後に放った一言にスッキリしたから居た意味はあったかな。もう一人のロリは……。
また、作者お得意の丹念で食欲をそそる飯描写も健在だが、それと同じくらい目を引くのがユースケの童貞力。スイッチが入ると女体の神秘?を事細かに説明し始めるのが実にバカらしくて素晴らしい。お姫様抱っこ一つで何ページ使ってるんだ君はw
今回もアニキに筋トレにバカコメに青春にと、どこをとっても最高に面白かった。
ラストでこれだけ丁寧にラブコメの舞台を整えながら、ここで終わりとか勘弁してくださいよ。(マッスル・)ラブコメを謳っているのだから。