私立碧陽学園生徒会――そこは美少女メンバー四人が集う楽園だが、気づけば十周年。何で会長たちは年を取らないんだろう……なーんて野暮なツッコミは禁則事項ですっ! こいつはめでたいぜワッショイワッショイっていう感じで戻ってきました「生徒会の一存」!
担当編集のパソコンの奥深くに眠っていた文庫未収録の超レア短編に加え、ちょっぴり大人になった生徒会メンバーが集まるファン垂涎の書き下ろし作も掲載のお祭り本の登場だ!! 日々くり広げられる、ゆるすぎる会話。日々費やされる、青すぎる青春。再びいざ行かん少年少女よ、妄想という名の大海原を!
前半と後半に別れていてそれぞれにあとがきがあるので、感想もそれぞれに。
・前半
懐かしさを感じる前に大困惑。キャラが半分は分からない。ノリに全然ついていけない。完全に置いてけぼり。そういえば新生徒会は読んでないから、キャラが分からないのは大体その所為か。
元々旬のオタクネタを扱うシリーズなので、こうやって後から文庫にまとめるとネタが古くなっていて、居た堪れない気分になることは予想していたが、ここまで楽しめないのは予想外。
エンタメの供給過多によって「なにもしない時間」が著しく減ったのと、今まで以上に勿体なく感じる話に共感したあとがきが本気で一番面白かった。
・後半
レギュラーメンバーによるいつもの駄弁り。
安心感のあるボケツッコミと何より読みたかった女性陣の可愛い一面がしっかり入っている。そうそう、これが読みたかったんだよ。前半の新旧番外の全キャラ登場は人が多すぎたんだ。
特にラストの大学生になった彼らを描いた【続く生徒会】がお気に入り。
茶化したりボケて誤魔化したりしながらも、ちゃんとハーレムしてるのがこの作品のいいところだよね。それはそうと、知弦さんとのお泊まりデートについて詳しく（ドス黒オーラ）
エンジンが掛かるのが遅かったけれど、期待通りに懐かしい気持ちなれて、もちろん笑える話で、久々の生徒会シリーズを堪能した。
