いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「ゲーマーズ!DLC3」葵せきな(富士見ファンタジア文庫)

最高のエンディングで迎えた大団円。だが『ゲーマーズ!』はまだ終わらない。ここからはやりこみ要素を楽しむ時間だ!
例えばそれは、ありえたかもしれない分岐。もしもあの日、雨野が事故で交際を始めたのが天道花憐じゃなかったら。こじらせゲーマーヒロインたちが雨野の彼女になる個別IFルート!
例えばそれは、エクストラボスとのバトル。あの、碧陽学園の伝説的生徒会と雨野達がついにエンカウント!?
さらに、書き下ろしは本編と外伝の両方を攻略した猛者に送る特別エピローグ。「ゲーマーズ!」の真エンドはここに?
青春錯綜系ラブコメ、クリア後専用ボーナスコンテンツ!


原作ありの恋愛ADVによくあるifルートあり、同好会や凸凹カップルのその後の話あり、シリーズのオーラスにして今度こそ“短編集”なDLC3巻。どこか残念で、でも愛すべき彼ららしい日常が描かれる。

コノハルートキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!! ありがたやありがたや。
千秋ルートや亜玖璃ルートもそうなのだけど、恋人関係になっても景太とのやり取りが普段と何ら変わりがないので、特別な感じはあまりしない。なのに心春ルートはニヤニヤ度が高いのは、報われなかった子が報われるifルートの醍醐味が味わえたのもあるけれど、やっぱりキャラへの思い入れの差かな。肝心なところでヘタレるあたりが彼女らしい。あとコンシューマー版発言はめっちゃ笑った。
ifルートでダークホースだったのがニーナルート。
そもそもあることが意外なら、彼女・ニーナ先輩のキャラクターが予想外。なんですかこの一昔前のデレたヤンキー感。可愛いじゃねーか。でも、景太が彼女のゲームの腕についていける絵が想像できないな。まあifだしいいか。
ifルート以外では景太と花憐がファミレスに行く「天道花憐と関係性ランクマッチ」が良かった。このポンコツ具合とテンパり暴走、やはり彼女こそこのシリーズのメインヒロインに相応しい。
あとは……《のべ》さんが大活躍でしたね(苦笑)
今度こそ本当にシリーズ完結。最後に「もしも」と「いつも」が読めて、そのどちらにも彼ららしさを感じられて面白かった。でも作者のことだから別の作品で見かけたり存在が見え隠れしたりするんだろうな。今回の生徒会メンバーみたいに。