いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



108年目の初恋。 (ファミ通文庫)

108年目の初恋。」末永外徒(ファミ通文庫
オンライン書店ビーケーワン:108年目の初恋。

この春私は『旧校舎』になった。生徒は立ち入り禁止。仕方がないけどやっぱり寂しい。だから、一人の少年が探検に忍び込んできてくれたときは、とっても嬉しかったのだ。でも、危ないところを思わず助けてしまったことから、彼が私を幽霊と誤解して、毎日『旧校舎』に捜しに来るようになって……。どうしよう。もう、私は人と関わっちゃいけないのに――。人と人ならぬモノとの初恋をピュアに描く、第8回えんため大賞優秀賞受賞作。

作者の言う108歳の少女と12歳の少年の初恋のお話というより、耳年増だけど引っ込み思案な8歳の少女と12歳の少年の初恋といいう感じのお話。


野球に例えるとフォームは変則だけどストレート一本勝負のピッチャー。
彼女の方が人じゃないとか諸々のオカルト設定は変化球というより変則フォームで、投げた球はど真ん中直球勝負の初恋ラブストーリー。後半は微笑ましいシーンや読んでるこっちが赤面しそうなThe青春なシーンが目白押し。一足飛びに結婚という結論に達するところなんて初々しさ全開で「耳をすませば」みたいですな( *´∀`*)
キャラクターはメインの二人よりも脇を固めるサブキャラ達のほうが濃くて魅力的だった。特にクールで真面目すぎるリアン様最高!!次回作はぜひ彼女のよなキャラをメインに!
これといった目新しさはないけど綺麗にまとまっていて、初々しくて恥ずかしいのは苦手という人以外は普通に楽しめる作品だと思う。