「吉永さん家(ち)のガーゴイル 12」田口仙年堂(ファミ通文庫)
もうすぐ卒業─―菜々色高校三年生の進路も様々だ。和己は大学進学希望、同級生で林吾・桃兄妹の幼なじみの範太はアメリカで絵の修行をするという。勉強の合間、範太の壁画制作を手伝う和己だが、意識しあっていた桃と喧嘩してしまった挙句、範太と桃の急接近を目の当たりに。受験目前というのに立ち直れない──。一方、怪盗百色は昧礼寺で有名画家の奇妙な作品を目にし、興味をもったためガーくんに睨まれて!? 恋と謎とが交錯する大好評シリーズ第12弾。
高校卒業を前にそれぞれの進路に向かって頑張っている和己、範太、林吾とその妹の桃、そしてアメリカ人画家チャックが織り成すハートフルラブコメディ。今回はガーゴイルは完全に脇役。
ラブですよラヴ! ガーゴイルなのに直球でラブ! 素晴らしい、実に素晴らしい!
表紙からかなり期待してたけど、ここまで直球でやってくれるとは。優しい和己と勝気な桃らしさを出しつつ恋愛の醍醐味がぎっしり詰まった話で、特に告白のシーンでの二人の“らしさ”は格別。さすがはガーゴイル唯一?のラブ要員和己×桃。グッジョブと言わざるを得ない。
ガーゴイルはバトルがないと途端に良作に化けるから困る(いや困らないけどw)。特に今回は今までのガーゴイルで一番好きな6巻と甲乙付けがたい。
2巻連続でバトルなしだったし、おるたなてぃぶのあの方達の話題も出てきて本編とおるたなてぃぶの距離が縮まった感もあるから、さすがに次はバトルがあるんだろうなぁ・・・無い方が好きなんだけど。