いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



奏でる少女の道行きは―黄昏色の詠使い〈2〉 (富士見ファンタジア文庫)

奏でる少女の道行きは細音啓富士見ファンタジア文庫
奏でる少女の道行きは (富士見ファンタジア文庫 174-2 黄昏色の詠使い 2)

わたしは逃げた。世界から目を背けて。大切な人を救わずに、逃げろと言われて、ただ怯えて。……でも。それからずっと心の中で、声が響いている。
――本当に何も、できなかったの?――
心に想い描いた世界を招き寄せる召還術・名詠式。その専修学校トレミア・アカデミーの夏期移動教室で、原因不明の石化事件が発生した。
類稀な名詠式の力を持つクルーエルは、強すぎる己の力を使うのをためらっていた。しかし、彼女は級友たちの危機に直面し、ある選択を迫られる。そして、もうひとり。名詠式を学びながら、名詠士ならざる才能を秘めたエイダ。彼女もまた、事件を通して自分の生い立ちと向き合うことになる……。

黄昏色の詠使い第二弾。クルーエルとエイダ、強すぎる力を持ってしまった二人の少女が葛藤する。


前作以上に優しさに満ち溢れた物語だった。やっぱりいい。この雰囲気好きだ。
クルーエルに対するネイトの信頼と無自覚な優しさと、エイダに対するサージェスの友達としての優しさ。それに救われていく二人の姿がちょっと切なくて読んでてとても心地いい。
基本的にはエイダの物語だったのでネイトとクルーエルの出番が少なかったのと(この二人のやり取りがこの物語で一番好き)、2,3箇所違和感のある台詞があったのがちょっと残念かな。でも、次はまたネイトがメインになるみたいなので、ネイト×クルーエルがたくさん見られそうで今から楽しみだ。


ところで、折角海に行ったのにサービスカットがまるでなしってどういうこと!?(`Д´)w