いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



銀月のソルトレージュ〈3〉琥珀の画廊 (富士見ファンタジア文庫)

「銀月のソルトレージュ3」枯野瑛富士見ファンタジア文庫
銀月のソルトレージュ 3 (3) (富士見ファンタジア文庫 147-4)

リュカは消え、アルト老は去った。
ひとりフェルツヴェン学術院に残ったジネットは、“ひとつめの嘘(ソルトレージュ)”について新しい情報が入ってくるまで、久々にのんびりとした時間を過ごす。
リュカの事。200年生きてきた自分の事。忘れ去ってしまっていた家族や友人の事――。
リュカが生活していた街を巡りながら、様々な事に想いをはせるジネット。そのことは、固く閉ざされていたジネットの心に、小さな変化をもたらしていく……。
だがその頃、大陸で静かに起こりつつある“戦争”の波が、学術院を呑み込もうとしていた――。


くまー!
この作品のメインは“くま”です。表紙を開いて1ページ目カラーと97ページの挿絵の破壊力は脅威であります!
くま最高!O(≧∇≦)O
・・・なんのこっちゃw


リュカの意志を継ぐ二人の女性の決断の物語。二人の女性の強さと優しさがぐっとくるいい話だった。
前半はジネットのらしくない女の子らしさに萌え、リュカの不在の理由をなんとなく感じながらも気丈に振舞うアリスに切なくなる。そして後半はリュカの影響を受け、変わっていくことを受け入れるジネットの今までと違う強さと、真相を知らされてある結論を出すアリスの姿に心を打たれる。相変わらず女の子を可愛く描くのが上手いなぁ。
と、この作品単体では良かったんだけど、どうも腑に落ちない点が。
2巻のラストがどこにもかかってないんだけど、あれはどうなんだったんだろう。それに学術院(と言うかアルベール+ライア)のジネットに対する対応も違ってるし、どうも2巻と3巻が噛み合ってない気がしてしょうがない。次以降で解消するんだろうか?