いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



薔薇色にチェリースカ〈5〉 (集英社スーパーダッシュ文庫)

「薔薇色にチェリースカ 5」海原零スーパーダッシュ文庫

常に寄り添ってきた綺羅崎ヒロとチェリースカ、幼馴染としてヒロを守ってきた乱流真希、自由会のソフィー・ローゼルと優生会のシシリー・アイスヒル、チェリースカに執着するヘンゼル・ツェルペリに、なにかを窺う女教師、そしてヒロの初恋相手……。全てのピースを引き寄せたのは必然か偶然か。明かされてはならなかった謎が暴かれる。


ああ、これ230ページしかないのか。もの凄く内容が濃かったから短さは感じなかった。


これは熱い!
とにかくヒロとチェリースカの追い込まれ方が半端じゃない。
ついに牙をむくダミアとこの機に乗じてまた仕掛けてきたヘンゼル(ホフナー)、リバースサイドの人間の力の前にピンチどころではない窮地の連続。
そしてヒロ、チェリースカ、アリス、ヘンゼル、ダミア、真希、ソフィー、明らかなになる各々の過酷な運命と交差するエゴ。相手への想い、怒り、憎しみ、苦しみなど幾重にも重なる感情のぶつかり合いに圧倒されて、物語へ引き込こまれっぱなしだった。
もちろんリバースサイドの全貌などこれまで謎だった事柄もしっかり明らかにされていて、スッキリした終わり方。
最高の最終巻だった。堪能した。