いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



ソードアート・オンライン1アインクラッド (電撃文庫)

ソードアートオンライン1 アインクラッド川原礫電撃文庫
ソードアート・オンライン〈1〉アインクラッド (電撃文庫)

クリアするまで脱出不可能、ゲームオーバーは本当の“死”を意味する──。謎の次世代MMOソードアート・オンライン(SAO)』の“真実”を知らずログインした約一万人のユーザーと共に、その過酷なデスバトルは幕を開けた。
SAOに参加した一人である主人公・キリトは、いち早くこのMMOの“真実”を受け入れる。そして、ゲームの舞台となる巨大浮遊城『アインクラッド』で、パーティを組まないソロプレイヤーとして頭角をあらわしていった。
クリア条件である最上階層到達を目指し、熾烈な冒険(クエスト)を単独で続けるキリトだったが、レイピアの名手・女流剣士アスナの強引な誘いによって彼女とコンビを組むことになってしまう。その出会いは、キリトに運命とも呼べる契機をもたらし――。
個人サイト上で閲覧数650万PVオーバーを記録した伝説の小説が登場!


面白かった。すごい面白かった。
考え抜かれた緻密な世界観と、ハリウッド映画的なベッタベタな王道展開でも全く飽きさせない筆力。王道でここまでのものを書かれたら面白くないはずがない。
魅力の一つはアクションシーン。
ログアウトできない次世代MMOというと個人的には初期の.hackが思い出されるが、緊迫感がまるで違う。ゲームオーバー=現実世界での死というアクションは戦闘の内容よりも、戦うキャラクター達の感じる恐怖感や高揚、終わった後の安堵感がダイレクトに伝わってくる“人”を読むアクションに息を飲む。
また、恋愛模様もいい。
こちらこそ王道一直線な展開だが、死と直面してるからこその儚さと、生きて帰れる希望が合わさった悲しすぎず甘すぎずなバランスが素晴らしい。それに姿形が現実世界と同じという設定も好き。現実世界に戻ったらあまりのギャップに・・・なんて悲しい想像をしなくていいので読後感がとてもいい。
1巻はこれで綺麗に完結してるけど、続きはこの二人のその後? それとも別の人視点?  
どちらにしろ続きが楽しみ。