いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「インポッシブル・ハイスクール」葛西伸哉(MF文庫J)

インポッシブル・ハイスクール (MF文庫J)
インポッシブル・ハイスクール (MF文庫 J か 4-4)

新法により、高等学校が『より個性的なカリキュラム』に特化していった“現代”。学生自治組織〈キャビネット〉の捜査官・秋月凱は、新しい任地(学校)に潜入していた。そこは、『恋愛を授業に取り入れた』高校、清恋学院。その学院内で重大な不正があったと、密告があったのだ。しかし、恋人同士が優遇される校風に、独り者の凱は思うように捜査が進まない。そんな時、凱の前に“正義の味方”を名乗る美少女・春日部弐華が現れる。利害の一致により“仮面恋人”となった二人だったが、弐華にはどうも、恋愛にトラウマがあるようで……? 学校をまたにかけた二人のスパイ大作戦、いよいよミッション・スタート!!


非常に読みやすかった。
勧善懲悪の分りやすいストーリーに、話の流れ、アクション、会話など、どれもテンポが良く澱みがない。
特に凱と弐家の夫婦漫才はテンポの良さにことわざネタが絡んで面白い。
ただ、他はこれといって印象に残るものが無いんだよね(^^;
舞台が恋愛を謳った高校なのに、恋愛方面が淡白なのが致命的。この舞台ならもっと恋愛ベタな二人がドギマギする展開があって然るべきなのでは?
シリーズとして高校の設定でどんな風にでも変えられるのは強みだが、こんなド直球の“ラブ寄せ”高校で恋愛がこのあっさりさだと、恋愛方面では今後もあまり期待が出来ないような。
サラッと読めるライトノベルらしいライトノベル。でも物足りなさは否めない。