いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「本日の騎士ミロク3」田口仙年堂(富士見ファンタジア文庫)

本日の騎士ミロク3 (富士見ファンタジア文庫)
本日の騎士ミロク3 (富士見ファンタジア文庫)

「けどさ、隊長だって無罪とは限らないよね?」アーニィの意見に、ジュジュが答える。「……殺人はともかく、爆破って言ったよな。ビスマルクなら、やりかねないんだよなー」
「納涼騎士団祭り」も三日目、最終日。閉会式までヒマなはずだった俺ら赤目隊は、ビスマルク隊長が器物損壊&殺人未遂容疑で逃亡中と聞かされ全員驚愕。隊長が「聖書」を爆破した!? たしかに隊長は魔導球を常備している。だけどこの事件、何かウラがあるって!
必死で隊長を捜す俺たちだけど、祭りのあちこちに暗殺者が――。
剣バカの俺、ミロクには推理なんて無理。だけぢ、やるべきことはわかってる。ジュジュ姫を守り、隊長を見つけ出すんだ!!


2巻のラストのいやーな伏線を早くも回収な3巻。もう少し引っ張るのかと思ってたが。
まあ、それ自体はいいのだが・・・
こんなお粗末な暗殺計画があるかいっ! 殺(や)る気ないだろ!
祭りに乗じた暗殺計画。祭りの人に紛れては大いにありだが、何でどいつもこいつも「敵です。やっつけてください」と言わんばかりの状態で出てくるの? 赤目隊も赤目隊。1巻2巻に比べると明らかに敵がスケールダウンしているのに、バカみたいに罠に掛かるし腕だけは確かなはずのミロクも何故か苦戦してるしで、敵のレベルに合わせてわざと手を抜いてるのかと思ったほど。175頁前後でフェリサの語っているような暗殺計画であったなら、緊迫感があって楽しめたかもしれないが今回のこれは滑稽で白けた。
他も人間関係の進展もなく、ジュジュも相変わらずデレずと、少しだけ明らかになったビスマルク隊長の過去以外は特に見所のない寂しい3巻だった。


あとがきは面白かったw