いつも月夜に本と酒

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「おれと一乃のゲーム同好会活動日誌その1 ごく個人的な世界の終わり 」葉村哲(MF文庫J)

おれと一乃のゲーム同好会活動日誌その1 ごく個人的な世界の終わり (MF文庫J)
おれと一乃のゲーム同好会活動日誌その1 ごく個人的な世界の終わり

荒谷学園第三旧校舎、古い木造建ての一階にあるゲーム同好会部室。白崎宗司は孤高の美少女、森塚一乃と放課後のときを過ごす。ちょっぴり電波ちゃんな一乃との出会いは約一月前、宗司は一乃の秘密を握った。「契約をしましょう。あなたには私をあげるわ――だから」だから、一緒にゲーム同好会を立ち上げたのだった。何が起こるでもない平和な日々(しかもゲームしてない)。いや、何も起きていないというのはただの勘違いで、とんでもないことが起こっているのかも! 冷たい外見とは裏腹に、心は苛烈な炎のような一乃と実は誰よりも非日常を生きる宗司。二人の行く末は……世界の終わり!? 葉村哲が贈る、新感覚ラブコメディ……、のようなもの、登場!


学園異能なのに日常系コメディ。これは新し・・・くはないな。
長編はシリアス、短編はコメディという富士見ファンタジアお得意のパターンから長編を取り除いただけだもの。
こういうものはシリアスやってたキャラの意外な一面が見られるからこそ面白いのであって、単体では面白さ半減だと思うんだが。それに最初から最後まで主人公を弄って遊んでいるだけっていうのも、一本調子がすぎる。
と、正直内容は微妙だったのだけど、ただ唯一ヒロインの一乃だけはツボだった。
容姿(胸以外)や口調が前作で好きだった瑛子に似ている上に、『はがない』のキャラに通じる残念さといい、宗司を弄っている時の小悪魔ぶりと一人の時の純情少女のギャップといい、一乃を追っているだけで楽しい。
その1ということは2もあるのか。一乃の可愛さを生かすべく、次はもう少し変化が欲しい。