いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「蒼穹のカルマ6」橘公司(富士見ファンタジア文庫)

蒼穹のカルマ6 (富士見ファンタジア文庫)
蒼穹のカルマ6 (富士見ファンタジア文庫)

蒼穹園ニュースのお時間です。本日、蒼穹園中央都の民家にて、鷹崎駆真さん(17)が遺体で発見されました。
詳しい死因は捜査中とのことですが、現場には大量の血が確認されていることから、出血多量によるものと推測されています。
鷹崎さんは蒼穹園騎士団ではカリスマ的人気を持つ騎士でしたが、事件の数週間前に突如、騎士団を退団し「異世界に行ってきた」、「魔人の主になった」、「私は神だ」などの意味不明な発言をしており、精神的に不安定な状態にあったのではないかとの見方も出ております。――CMのあとは「今日のそうきゅん」です。
さよなら鷹崎駆真!! あっ完結じゃないですよ。


ついにコスプレを超えて遺影にまでwww
と笑っていたら・・・なにこの完璧な表紙。これだけ“イ”っちゃってる表紙なのに、遺影の表情を含めてこれ以上に端的に内容を表した表紙は他にあっただろうか。


そんな訳で、死ぬ運命の駆真を救うべく未来からきた在紗が奮闘する話×5。
これはひどい。相変わらずひどい(多分誉め言葉
各時空で違う育ち方をした在紗に萌えつつ(主に駆真がw)、駆真のあまりにあんまりな死に様に脱力するという、ある意味相変わらず内容。笑いとしては苦笑の類になのに、それでも文句なしで面白いのは流石駆真さんと言うべきか。
そして毎度の事ながら7〜8割ふざけた内容なのに(表紙、あらすじ含む)ストーリーはちゃんと進んでいるという不思議。今回も最終章までいってから○○の回を思い起こすと、おかしな行動にも残した伏線にもちゃんと説明もつくようにできている。う〜ん、やはり不思議だ。


あとがきではそろそろ完結を匂わせながら、対駆真最強の敵の出現に彼女が残していったいくつかの伏線と、さらに風呂敷を広げていった感じ。それでも上手いこと収束させちゃうんだろうなぁという期待感が強いがはたして。