いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「神さまのいない日曜日III」入江君人(富士見ファンタジア文庫)

神さまのいない日曜日III (富士見ファンタジア文庫)
神さまのいない日曜日III (富士見ファンタジア文庫)

百万都市オルタスを脱出し、荒野に戻ったアイ。青い車であてどない旅を続けるアイに、ユリーから思いがけない言葉がかけられる。
「学校に、行かないか」
学校――そこは、かつて人食い玩具(ハンプニーハンバート)が通っていたという場所。期待と不安の中、ゴーラ学園という生者の学校に転入したアイだが、待っていたのは不思議な力を持つ級友たちと、鉄線に囲まれた奇妙な場所だった。そしてアイはそこで、アリスという少年と出会う。
アリス・カラー――アイと“同じ夢”をみる少年と。
15年前の〈あの夜〉以来、人は生まれず死者は死なない。これは神様が捨てた世界で紡がれる、世界救う夢を見る少女の物語。


初めに結論:結局、今回もアイを愛でる話でした。


唐突に学園?編な3巻。
緩急の激しさは今までどおりだけど、今回は良く言えばスピーディ、悪く言えば説明端折りすぎな暴走展開。アイと一緒に頭に?マークを浮かべているうちに、アイは学園に読者は激流のような展開に飲まれていく。
でも大丈夫。
とりあえずいつものようにアイを愛でていれば“なんとなく”内容が分かってくる。そしてその先に見えてくるものが・・・。
しかし、やっぱりどこへ行ってもアイは愛でられる対象なのね。相手がちょっと上なだけのお兄さんお姉さんでも、お構いなしに惹きつける子犬属性恐るべし。
かなり突拍子のないカオスな内容だったけど、それでも楽しめたのはアイというキャラクターのパワーのおかげか。まあ、アイが救うべき世界を見出す大事な話だったのに、これでいいのか?という気もしなくはないけど。
次はアリス他の登場で賑やかになったメンバーでの旅の行方が楽しみ。ただ、ユリーの居場所あるのかがちょっと心配だw



最後は既に恒例のスカー劇場か。この人普段は全然存在感無いのに、毎回最後だけ美味しいところを持っていくな。この分だと次も最後まで登場しそうに無いねw