いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「帰宅部のエースくん。」ハセガワケイスケ(電撃文庫)

帰宅部のエースくん。 (電撃文庫)
帰宅部のエースくん。 (電撃文庫)

中学の部活では野球部のエースだったオレ。とある事情でその晴れ舞台から去った。だから高校では、部活にも入らず放課後はまっすぐ家に帰ろうとした──矢先。
背後から、突然ドロップキックされた。
その犯人はとびきりの美少女で。
キラキラ眩しく輝いてた。
彼女は謝りもせずオレにこう言った。
「エースくん。帰宅部に入って!」
オレ、もうすでにそうなんだけど!?
そんなわけで、キラキラ美少女に引っ張り回される高校生活がスタートした。
読めば少しだけ元気をくれる、青春ラブコメ登場!


全然全く帰宅部関係ないとか、ストーリーがベタすぎるとか、この際どうでもいい。そんなものは些細な問題。
なんですか、このめっっっちゃくちゃ読みにくい文章は。ハセガワ先生の文章は詩的でクセのある文体が特徴だけど、完全コメディの今回はその悪い面しか出なかったようだ。
主人公の一人称で書かれているのだが、どこが口に出している台詞でどこが頭の中の台詞か判別不能。思考があっちこっちに飛んで、何をしていたのか分からなくなる。そして結局、彼自身が何を言いたいのか何をしたいのかよく分からない。
そんな主人公の一人称なので、女性キャラが多くどのキャラも設定は悪くないのに、その良さが全く伝わってこない。可愛いと思えない。
読みきるのに気合と根気が必要。