いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「それがるうるの支配魔術 Game1:ルールズ・ルール」土屋つかさ(角川スニーカー文庫)

それがるうるの支配魔術Game1:ルールズ・ルール (角川スニーカー文庫)
それがるうるの支配魔術Game1:ルールズ・ルール (角川スニーカー文庫)

入学式の朝、“世界災厄の魔女”こよ水那斗るうるに出会った俺。知らぬ間に彼女の《理操魔術》とやらを破ってしまい、それは普通ではありえないことらしい。だからと言って、『俺は危険人物→味方にすれば安心→伴侶と相応しいか見極める→常に一緒にいる』ってのはどういう論法だ?「その嫌そうな顔3ptダウン」それ何のポイント制!?「驚いた顔、悪くない。2ptアップ」勘弁してくれ!
常識(ルール)と魔術(ルール)を巡る学園ストーリー、開幕!


“言葉”の上条さんか。
ヒロインの能力を打ち消す能力を持つ主人公に、その親?友、ツンデレ風お嬢様など、キャラクターやその立ち位置はオーソドックスながら、それぞれにキャラが立っていて魅力的。
でもこの作品の面白さはそこじゃない。
キャラの魅力やアクションの派手さに頼りがちな作品が多い中で、あくまで世界観、この作品で言うところの“ルール”で魅せようというスタンスが最大の魅力。
アナログゲーム好きの作者らしい魔術のとらえ方、ゲーム性の高い頭脳戦は読んでいてワクワクする。それにあくまで頭脳戦なので、窮地でも熱くなっても冷静さを失わない丸(主人公)が普通の熱い主人公より格好良く映った。
ルール確認の意味合いが強い1巻だったので、この先どう進むのか。シリアス路線でもコメディ路線でもいけそうだが。幕間での伏線ラッシュが次からにどう繋がっていくのかも含めて続きが楽しみ。



そういえば、
結局最後まで出来なかったオーヘルってどんなゲームなんだろう。