いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「少女と移動図書館」竹雀怪人(スーパーダッシュ文庫)

少女と移動図書館 (スーパーダッシュ文庫)
少女と移動図書館 (集英社スーパーダッシュ文庫)

人類の姿が消えた未来の地球で、巨大図書館に一人ぼっちで暮らす司書の美少女フラスコ。いつか誰かが図書館にきて本を読んでくれる日を彼女はずっと待ち続けていた。ある時、少女は待ち続けるだけではいけないと思い、自分から動くことに。大型の移動図書館車に本を大量に積み込み、きっとどこかにいるはずの姿を探して、少女は一人広大な大陸へ旅に出る。
行く先々で、図書館では得られなかった体験を重ね、旅を、年月を重ねていく。


ツイッターに投稿された魅惑の小片集が文庫になってついに登場!!


非常に淡泊な詩集。無味無臭。
食べ物に例えるなら重湯。
手術などの理由でしばらくの点滴生活を経て久しぶりに口にする食事。初めの一口だけ美味しく感じるんだよね、あれ。でも、二口目からは無味の糊。味のあるもう一品、具なしの味噌汁も早々に終わってしまって、残った重湯を黙々とすすっている感じに似ている。
・・・入院生活がない方にはまるで伝わらない例えですみません。


普通に書こう。
初めの30ページくらいは、静かで物悲しい情景が浮かんでは消える綺麗なものに思える。しかし、人がいない物悲しさばかりが強調された詩が延々と続くため、あまりの一本調子に次第に何も感じなくなっていき、段々と情景も浮かばなくなっていく。
50ページ頃には飽きて一章が終わるころにはもうお腹いっぱい。その後も、章間の短編以外は全然変化がないので、斜め読みでも読み切るのがしんどかった。
Twitterで一日一話ずつ読めば良いものに感じることが出来そうだけど、決して一気に読むものではない。