いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「カンピオーネ! X 槍の戦神」丈月城(スーパーダッシュ文庫)

カンピオーネ! 10 槍の戦神 (カンピオーネ! シリーズ) (スーパーダッシュ文庫)
カンピオーネ! 10 槍の戦神 (カンピオーネ! シリーズ)

アテナとの最期の別れを経て、湖の騎士・ランスロットとの再戦に備える護堂たち。
イギリスの地に降り立った彼らは、白き姫君の力を借り、かの騎士の正体を突き止めようとする…。
しかし、護堂は謎の女性との邂逅をきっかけに、神祖・グィネヴィアと共闘を強いられることに。
当然、彼女を仇敵と定める神殺し・黒王子アレクとの対立が避けられるはずもなく、神殺しが相撃つ激闘が始まってしまう!
一方、護堂と引き離されたエリカやリリアナたちは…!?


無駄な取り繕いを剥がすとこういう風になるのね、護堂さん。
ちょっとかっこいい。でもすごく気持ち悪いw
なんというか主人公っぽくない。二番手三番手というか、悪役でいうと幹部クラス止まりのような若干の小物臭が漂ってる。それに変な性格になったせいで、いつものキスシーンも7巻のアレを二回りくらいスケールダウンした感じでイマイチ。一対一かつ嫌よ嫌よも〜〜というの方が燃える。
それに戦闘も。護堂が冷静なアレク戦は盛り上がりに欠けるのに対し、アテナへの想い、護堂自身の情熱、それに危なっかしさ。護堂らしさがつまっていたランスロット戦は燃える。
やっぱり護堂は普段のがいいな。キスにしても戦闘にしても、迷いとそれを吹っ切った時の勢いの良さ、両方があってこそだというのがよく分かった。
それと今回は日常パートがバリバリの説明回なのも残念なところ。
カンピオーネ風ヨーロッパ神話史(+少し日本も)とでも言った内容が130ページくらいまで延々と続いて、読んでも進まないし眠くなるしで、読むのに苦労した。この説明があってこその後半、もしくは続刊だということは分かってるのだけど、ここだけだと退屈なのは否めない。
最後の戦いはいつもの派手さ熱さで良かったのだけど、日常パートは説明台詞に浸食されエロシーンは微妙と、このシリーズの好きなところが楽しめなかったので、イマイチの回だった。
一区切りついたし、次は日常パート多めだと嬉しいのだが。