いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「正捕手の篠原さん3」千羽カモメ(MF文庫J)

正捕手の篠原さん3 (MF文庫J)
正捕手の篠原さん3 (MF文庫 J せ 1-3)

「希望ポジションは……“正捕手”です!」激動の夏休み合宿も終わり、今日から新学期。秋と言えば、文化祭、クラスマッチとお楽しみイベント盛りだくさん。浮かれ気分の篠原たち明学野球部員だったが、忘れてはいけない重大イベント・秋期県大会が迫っていた! エース綾坂真琴を軸に必勝の作戦を練るがそこには大きな落とし穴が……!? 一方、永らく仮入部員だった篠原さんの妹・杏は、愛理にソフトボールの才能を見出され、ソフト部への体験入部を奨められて……!? 果たして篠原さんたちは試合に勝利し、無事に文化祭を迎えることが出来るのか!? フィナーレの第3弾!


あー……あだち作品でよくみる終わり方だ。
2ページ一話&ほぼ何でもありのこの小説で完全なネタ切れというのはないだろうから、打ち切りなんだろうなあ。最後は野球漫画の王道を踏襲したという意味では綺麗に終わった。のかもしれない。
そんわけで最終巻の今回は、秋の大会を勝ち進みつつ学校では文化祭。
軽快なテンポとゆるい話でいつも通りまったりかるーく楽しめた。
今回一番目立ってたのは妹・杏。野球部にいるだけだった彼女が自分の役割を見つける話。役に立ちたいという杏の頑張る姿と、いつにも増して“お兄ちゃん子”な様子が良かった。着地点は……この作品らしいから良しということでw
残念なのは三角関係の進展具合。前巻で綾坂が何かしらの決意を固めたから、もう少し何か起こるのかと思ったんだけど。三人ともお互いをちゃんと見るようになったところまではよかったけど、そこで終わりとは。ラブコメの醍醐味はこれからだというのに。
MF文庫Jとしては珍しいスポーツもので、楽しみにしていたシリーズだったので3巻で終わりなのは残念。作者の次回作に期待したい。キャリア官僚の篠原さんとかでもいいのよ