いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「魔技科の剣士と召喚魔王」三原みつき(MF文庫J)

魔技科の剣士と召喚魔王<ヴァシレウス> (MF文庫J)
魔技科の剣士と召喚魔王<ヴァシレウス> (MF文庫J)

剣の達人・一樹は召喚魔法を総べる神魔から謎痕<エニグマ>を授けられたことで国立騎士学院の魔技科へと進学することになった。剣技を磨き林崎流を継ぐはずだったのに、一樹は女子ばかりの魔技科でおぼつかない魔法の特訓を始めることになる。そんな一樹の妹で剣技科の生徒会長を務める鼎は、一樹の魔技科進学が不服。魔技科の生徒会長が一樹に馴れ馴れしいことも不愉快らしく――? 対抗する二つの生徒会の狭間に立つことになった一樹! 召喚魔法使いの証・聖痕<スティグマ>を目指して剣と魔法をデュアルに繰るスクールバトル・コロシアム、いま開幕――!!


「兄さま」の必然性の無さに笑ったwww
どんな設定もどこかで誰かがやっていてオリジナルが難しくなった現状といえども、ここまでヒット作品(主にMS)の設定を切り貼りして作ったとしか思えないものを出してくる、これは流石にわざとだろう。
超絶ブラコン妹が出て来て女性ばかりの寮に男一人(おにあい)。女の子しか発現しないはずの能力を何故か持つ男主人公(IS)。契約するのは王の資格を持つ幼女(星刻)。他にも兄妹で優劣の激しい別の科に所属していたり、キスでパワーアップだったりするのはご愛嬌。
そして、この剣と魔法の学園ファンタジーの舞台でやることは女の子の好感度稼ぎ。要するにギャルゲー。これはネタとして笑ってくださいと言っているようなもの。……ですよね?(これを真面目にやってるとしたら作者の不勉強と編集者の品性を疑うしかないんだが)
そんな、そこそこライトノベルを読んでいる人ならクスッとできるパロディ要素と、作者の持ち前のコメディのセンスで笑えて楽しい作品となっている。
でも商業ベースでこの手の笑いはどうなんだろう。「同人でやれ」と思わなくもない。