いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「ノーゲーム・ノーライフ1 ゲーマー兄妹がファンタジー世界を征服するそうです」榎宮祐(MF文庫J)

ノーゲーム・ノーライフ1 ゲーマー兄妹がファンタジー世界を征服するそうです (MF文庫J)
ノーゲーム・ノーライフ1 ゲーマー兄妹がファンタジー世界を征服するそうです (MF文庫J)

ニートでヒキコモリ、だがネット上では都市伝説とまで囁かれる天才ゲーマー兄妹・空と白。世界を「クソゲー」と呼ぶそんな二人は、ある日“神”を名乗る少年に異世界へと召喚される。そこは神により戦争が禁じられ、“全てがゲームで決まる”世界だった――そう、国境線さえも。他種族に追い詰められ、最後の都市を残すのみの『人類種』。空と白、二人のダメ人間兄妹は、異世界では『人類の救世主』となりえるのか?――“さぁ、ゲームをはじめよう”。


コミュ障のゲーム廃人だがネットゲームの世界では無敗を誇る兄妹が、全ての諍い事はゲームで決する異世界に飛ばされるお話。
ゲームがテーマの話だけあって、ジャンケンなどの簡単なゲームから、ブラックジャックやチェスなんかの由緒正しいゲーム、ファンタジーらしいド派手なゲームまで色々出てくるが、
ステフを弄るのが最高に楽しいゲームに間違いないな! 異論は出ないと思う。
最強兄妹のダメ人間さとネットの住人らしい小ネタの数々も面白いのだけど、この世界で兄妹の餌食になってしまったステファニーのアホの子っぷりと不遇な扱いがめっちゃ楽しい。なんだかんだで本人が幸せそうなのがいいね。
ゲームだけに限れば序盤の小さなゲームで、兄が言葉巧みに相手をペテンにかけているところが一番面白かった。クライマックスのゲームは盛り上がりは申し分ないが、勢いだけだった気が。そもそもルールが有って無いようなアレをゲームと読んでいいのだろうか。
ネタの多さと勢いの良さが光る作品。