いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「ノーゲーム・ノーライフ2 ゲーマー兄妹が獣耳っ子の国に目をつけたようです」榎宮祐(MF文庫J)

ノーゲーム・ノーライフ2 ゲーマー兄妹が獣耳っ子の国に目をつけたようです (MF文庫J)
ノーゲーム・ノーライフ2 ゲーマー兄妹が獣耳っ子の国に目をつけたようです (MF文庫J)

ニートでヒキコモリ、だがネット上では都市伝説とまで囁かれる天才ゲーマー兄妹・空と白。“神”を名乗る少年に“ゲームで全てが決まる世界”に召喚された二人は、またたく間に人類種の王座につき、異界の知識で内政を固め次の獲物を狙っていた。『東部連合』――世界第三位の大国。獣人種……つまり獣耳少女の国。「よしそれだその楽園は俺のもんだ獣耳っ子達を征服しに行くぞッ! 今! なう!」「心が読める相手にどうやってゲームする気ですのよ! 落ち着きなさいな!!」ついに異種族とゲーム開始――!! “最も新しき神話”の人気ファンタジー第二弾!


人類の王、天使の(ような存在の)識者を手に入れるの巻。
クライマックスが中盤にあるという珍しいページ配分がちょっと新鮮。オープニングと“しりとり”で半分以上埋まっている小説ってのもある意味凄い。まあ当然普通のしりとりな訳がないのだが。
その実態はその世界(ゲーム内のみ)からしりとりで使ったものが消えていくという具現化しりとり。
攻撃的だが静かな立ち上がりから、女の子の局部を消して少年漫画雑誌のエロコメワールドを展開させる(天才過ぎるだろw)などのネタを挿みつつ、宇宙規模でデンジャラスな決着へと向かう笑いも興奮も兼ね備えた最高のゲーム。最強兄妹もさることながら対戦相手の天翼種・ジブリールもかなりのキ○ガイで、双方の狂いっぷりと冷静に先を読む頭脳戦のギャップが面白い。
で、その結果……弄られっ子ステフの懸念材料が一人増えましたw ステフ弄りは最高に楽しいゲームだから、全知に近い天翼種でもハマっちゃうのは仕方ないね。ステフかわいいよステフ。
前述のとおりそのしりとりがクライマックスで、残りは宣戦布告と次への準備。少々トーンダウンして続くなあ……と思ったら、何だこの凶悪な引き。自分の意志で消えたようだからどこかで戻ってくるんだろうけど、片方は使いものになるのか?