いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「まぶらほ 〜さいごのメイドの巻〜」築地俊彦(富士見ファンタジア文庫)

まぶらほ ~さいごのメイドの巻~ (富士見ファンタジア文庫)
まぶらほ    ~さいごのメイドの巻~ (富士見ファンタジア文庫)

連れ去られた永遠の想い人・和樹を追って、はるばるドイツまでやってきた夕菜は、MMMの至宝である第五装甲猟兵侍女中隊長のリーラと、第二装甲猟兵侍女中隊長シンシアの二人を拉致し、和樹との人質交換に成功する。
しかし、リーラの和樹に対する強い執着心を警戒する夕菜は、すぐさまリーラへの攻撃を開始! なんとかして二人を和解させたいと考える和樹だったが――。
「私とメイドとして、式森様と誓約するつもりです」
「わたしたち結婚するんです。むしろそっちがメインです」
譲らぬ両者の行く末は!? 仮装戦記小説シリーズ、完結編!!


かつてこれほどまでに悪役が似合うヒロインがいただろうか……
あ、こっちのヒロインはリーラだった。なら問題ないな。


相変わらずメイドさんたちがドンパチやってるカオスワールドが展開されているメイドの巻。でも感じるのはシュールな笑いではなく、変わっていないことへの安堵感。良いだか悪いんだか。長く空いた証拠だから良くはないか。
それはさておき肝心のリーラ様は、、、文句なしでした!
有能過ぎるほど有能なパーフェクトメイドさんぶりと、それに似合わない可愛らしいと思わせる隙と盲目的な一途さというメインヒロインぶりをいかんなく発揮。ギャップ萌えのなかでも強い女の人が見せるちょっとした弱さに弱いのです、ワタクシ。惜しむべくは相手がこの逃げ腰朴念仁なことか。
でも、ラストシーンは予想外に良かった。
相変わらずの結論先延ばしだけど、和樹にしては頑張った方なのでは?(もうずいぶん前からメイドの巻しか読んでいないから最近のことは分からないが) とにかくリーラが幸せそうな様子にジーンときた。
短かったけどリーラを堪能できた。自分の中では歴代のライトノベルヒロインの中で五指に入る存在なので、これで見納めなのがとにかく淋しい。