いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「温泉ドラゴン王国3 〜ユの国よいとこ、一度はおいで〜」山川進(オーバーラップ文庫)

温泉ドラゴン王国 3 ~ユの国よいとこ、一度はおいで~ (オーバーラップ文庫)
温泉ドラゴン王国 3 ~ユの国よいとこ、一度はおいで~ (オーバーラップ文庫)

新たな観光名所として「温泉神社」を建てたアリマは、ちょうど来訪していた教国出身のシスター、ニコを巫女として雇う。短気でツンデレなニコは成り行きで巫女役を引き受けるが、その正体は温泉の破壊を企む組織のスパイだった。ユ国を探る彼女をアリマたちは「温泉を秘密裏に取材している調査員」だと勘違いしてしまう。
さっそく仲良くなるためにニコの悩みを解消しようと「髪の色を変える温泉」を調合するのだったが……
果たしてアリマたちは温泉旅館を襲う最大の危機を乗り越えられるのか。ほのぼの温泉ファンタジー、ますます賑やかになって営業中!


3巻は新キャラ・ニコがメイン。
表紙からしてピンク髪+きょぬー+巫女服モドキで淫ピさんかな?なんて冗談半分で思っていたら、本当に淫乱ピンクネタをぶっこんでくるとは! しかし、彼女を含めて相変わらずの肌色率ラッキースケベ率なのにエロくないなあ。アリマを中心としたドタバタコメディが面白いからいいのだけど。
今回はそれに「帰る場所」をテーマにしたホームコメディがプラス。ツンデレという触れ込みだったニコにあまりツンデレっぽさは感じなかったけど、淋しそうな面を見せたり次第に周りに心を開いていく感じは良かった。
各巻恒例のちょっとシリアス+アクションありの最終話は……
淫乱ピンクが伏線だと!? 一話だけのネタじゃなかったのか。これはやられた。文章も挿絵も笑った笑った。
さて、このシリーズ早くも一区切りのようで。
まったりしていて安心して楽しめるので細く長く続いてほしいシリーズだったのだけど。マンネリ化を嫌ったのか、それとも……。売れ筋の作品ではないからなあ。
安定して面白いシリーズだったのでここで終わってしまうのは残念だけど、あとがきの第一部完の文字を信じて第二部が出ることを願っています。