いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「ロクでなし魔術講師と禁忌教典3」羊太郎(富士見ファンタジア文庫)

ロクでなし魔術講師と禁忌教典 (3) (富士見ファンタジア文庫)
ロクでなし魔術講師と禁忌教典 (3) (富士見ファンタジア文庫)

魔術競技祭後、学修旅行の行き先をクラスに告げたグレンは、男子生徒から神と崇められていた。その理由、ロクでなしを神とまで高めたその旅行先は…リゾートビーチで有名な離島。水着、お泊まり―。グレンに焚きつけられた男達は女子の露わな姿を求め、帝国軍顔負けの作戦を計画し……!? 一方、男子を『馬鹿の巣』と揶揄するシスティーナは、ルミアの護衛員・編入生リィエルと仲良くしようとするも……リィエルはそれを拒絶。さらに、その不安定な心に付け入る男が訪れ―。生徒を惑わす闇を払うため、グレンの力が試される!


性格・容姿・立ち位置と、どこをとってもメインヒロインとして勝っているのはルミアなのは間違いないが、今回ばかりはシスティに軍配を上げざるを得ない。大きければ良いってもんじゃないよ。大事なのバランスよ。……あ、口絵+挿絵の水着の話です。


表紙の青髪の娘・リィエル加入回にして、水着もあるよ!な修学旅行(に似た何か)な3巻。
編入生でヒロイン追加とは、どこまでも王道を行くなあ。
でも、ヒロインのツートップが確立していて、しかも編入生が新キャラでもないという事で、ラブコメとしてのテコ入れの効果は微妙。ルミアとシスティの違ったアプローチの優しさが読めたのは良かったけど。
ストーリー的には、危ういことを理解して護衛に回すあたり、帝国宮廷魔導師団にはまだまだ『天の智慧研究会』のメンバーが入り込んでいるのではと勘繰ったり、後半は物語を動かす一人になっているので、そちらの役割が大きいんだろう。
で、その後半。なんだかコメディパートが長いなーっと思っていたら、続くのか! しかもこんな凶悪なところで! グレンの力が試されてないじゃん(嘘あらすじ乙w)
この巻の大半を占めたコメディパートに目新しさはなく、結末が持越しとあってあまり印象に残らない回だった。サクッと読み終えてしまえる相変わらずの読みやすさも良し悪しだ。
次は展開的にやっぱりルミアがメインヒロインだろね。システィーナェ…