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「ワールドウォーカーズ・クロニクル ―異世界渡り英雄記2―」翅田大介(HJ文庫)

ワールドウォーカーズ・クロニクル 異世界渡り英雄記2 (HJ文庫)
ワールドウォーカーズ・クロニクル 異世界渡り英雄記2 (HJ文庫)

元の世界から《塔》を通じて、エリザ、ミュートと共に3つ目の異世界へ移動したヴィル。そこは現代の日本、東京のとある家の浴室だった。他の人には見えないという《塔》が3ヶ月前から突然見えるようになった天才少女・月詠ナナミは入浴中の闖入者に驚くものの、《塔》が見えるというヴィルたちに興味を持ち、共に“塔”の謎に迫ろうとする。

異世界を渡り歩く異世界冒険ファンタジー第二弾の舞台は、早くも?現代日本
世界観説明がメインだったところがある1巻ではさほどテンションが上がらなかった記憶があるが、この2巻は違った。終始勢いがあって面白い面白い。
異世界人+現代日本のお約束なトラブルコメディなんてものは早々に切り上げて、新ヒロイン・月詠ナナミの為人に/ヴィルの母の姓でもある月詠家に/このシリーズの根幹である《塔》の秘密に迫っていく。ストーリーはどんどん進み、重要そうな事柄がガンガン出て来て目が離せない。
さて、その新ヒロイン・ナナミはというと、また強い女の子か……最高じゃないか!
初めのうちは大人しそうで物分かりのいい実に日本人的な少女を演じていたが、一皮むけたら一変どころではなく豹変。天才と呼ばれるに相応しい頭脳よりも化け物じみた好奇心の方がが目立つ、自称「謎という名のご馳走に知性のフォークと理性のナイフを突き立てる」女。何それカッコいいw
もう一つ見逃せないのが肌色率
主人公ヴィルが“ロクデナシ”の本領を発揮しはじめたと思ったら、まさか作者もロクデナシぶりを発揮。追っかけ女房ヒロインのエリザが後半ずっと全裸で、そのままアクションしていたり、主人公が新ヒロインにイチモツを見せていたりと色々と酷い。いいぞもっとやれ!
やっぱり翅田さんの作品は面白い。最高だ。予告的な序章を読む限りヴィルのロクデナシが加速しそうな次の世界も楽しみ。