いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「そんな世界は壊してしまえ ―クオリディア・コード―」 さがら総(Speakeasy)(MF文庫J)

そんな世界は壊してしまえ ‐クオリディア・コード‐ (MF文庫J)
そんな世界は壊してしまえ ‐クオリディア・コード‐ (MF文庫J)

人類の『敵』――“アンノウン”の襲撃により世界が崩壊した近未来。湾岸防衛都市東京の学園に所属する朱雀壱弥は――人類を愛しすぎていた。全人類の発展のため、美少女の告白をバッキバキに叩き潰し、戦わない同級生の心をボッキボキに叩き折る。デート? カップル? それはこの世界でどんな意味が? なにもかもを論理で語れ。自分の正義を信じてやまない朱雀に、謎の転校生少女の調査任務が与えられ……?
「人類が好きか?」「大好きです!」「なんでもできるか?」「なんでもします!」
ポジティブクズとドM天使が出会い、新たなる変態ストーリーの幕が上がる――!
変態王子と笑わない猫。』コンビが贈る青春ラブコメの最前線! 刮目せよ!


「プロジェクト・クオリディア」の一作。
『いつか世界を救うために』を読んでいないので比較対象が『クズと金貨のクオリディア』しかないけど、どこがどう繋がっているのかさっぱりわからんです。



とりあえず、つぐみちゃんかわいい。
朴念仁と理屈屋と実力主義者の悪いところを抽出してコメディで和えたような主人公もかなり濃いキャラで面白かったのだが、その強烈な個性に嫌な感じがしなかったのは、朴念仁野郎の周りをちょこまか動き回り、ツッコミとラブコメの波動を絶え間なく放っているつぐみの存在があってこそ。二人の噛み合わないやり取り、主につぐみの空回りっぷりがとても楽しい。
一方でパッケージヒロインの金髪巨乳天然ドMのビキニの人は微妙。
個人的に趣味じゃないというのもあるが、彼女がどうこうというより相手が悪かった。SとMの関係はSが楽しんでいないと面白くないよ。
サブキャラの合法幼女とテンプレツンデレはなかなか。女の子を可愛く書くことに関しては流石のクオリティ。
……と、キャラクターのことしか語っていないのは、ストーリーが続刊前提でヤマなしオチなしだから。そこしか楽しむところがないんだ。
面白くなるかどうかは次巻次第、プロジェクトの広がり方次第ってとこかな。